No.052 春の伊勢・志摩
1999年5月2日(日)
久々のスキー以外の旅行。
今回はしぶく伊勢・志摩の旅だ。
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まずは二見浦にある夫婦岩(上)。
名古屋から近鉄特急に乗って約2時間、宇治山田という駅で下車。
数百メートル離れたJRの伊勢市の駅まで歩きそこから駅ひとつ乗る。
JRだからと思って油断した。
伊勢市の駅で時刻表を見ると1時間に2本しか電車がない。
しかもその2本も時間が近いので実質1時間に1本みたいなものだ。
思いがけずそこで30分足止めを食うことになる。
やっと来た電車(2両編成でディーゼルエンジン)に乗って5分、
やっと目的の二見浦駅に到着した。
ゴールデンウィーク初日(29日)にもかかわらず駅を降りる人は誰もいない。
ちょっと不安になりながらも駅前の道案内に沿って歩くこと10分ちょっと。
ついに夫婦岩のある興玉神社に到着した。
イメージとしては海の沖の方にどーんとでっかい2個の岩が構えているのかと思いきや
岸のすぐ近くに案外小柄な岩がひょっこりあるだけだった。
「縄がなければただの岩だね〜」と、とある人は言う。
とりあえずは見れて満足。
この日風がものすごく強く髪が七三になってしまった。
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近くのお店で海の幸を堪能し再び歩いて二見浦駅まで。
今回はちゃんと時刻表をチェックしておいたので
それほど待つこともなく電車に乗り込んだ(今度は1両のワンマン)。
到着した鳥羽駅で再び近鉄に乗り換え終点の賢島(かしこじま)まで。
ここはリアス式海岸で有名なところ。
学校の地理で習っただけでリアス式海岸というものは初めて見た。
陸が入り組んでいて小さい島々がたくさんあり
海なのにすぐそこに対岸があり
湖か何かのようにも見える。
その小さく分断された海には筏やブイのようなものがたくさん浮いている。
全て真珠を養殖しているものだ。
それらが見事にマッチしていてとても美しい風景を創り出している(下)。
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賢島の宿で一泊し次の日は駅からバスに乗り
今回の旅行のメインである志摩スペイン村にやってきた(下)。
ここはディズニーランドのスペイン・バージョンといったテーマパークで
スペイン風の建物の中にいろいろなアトラクションや乗り物がある。
僕ははっきり言ってここに来るまで志摩スペイン村をあなどっていた。
しかしまず到着して目に付いたジェットコースターに乗って考えを改めた。
つり下げ式のジェットコースターなのだがそのレールは過激きわまりない。
宙返りはあたりまえに2個もあるし途中変にねじれている部分もたくさんある。
いったい人間が乗る乗り物でこんな動きが出来るものがあり得るのかと疑ってしまう。
そこに人が乗ったコースターがやってくると想像通り信じがたい動きで疾走している。
ぐるんぐるんと振り回されている人たち。
どう見てもまだ息があるとは思えない。
しかしキャーという声は聞こえる。
う〜ん、これは乗らないわけにはいかないだろう。
ちょっと見た目で怖じ気づきそうになったがここで止めては男が廃る。
死んだ気になってチャレンジ。
乗り込むと足がぶらんぶらんしてどうにも踏ん張りがきかない。
やがてコースターは動きだしカタカタと上昇を始める。
いつまでたっても上昇は終わらない。
高さは見る見る高くなっていく。
地上にいる人が豆粒のようだ。
やっとてっぺんに着いたかと思うと心構えをする間もなくコースターは容赦なく落下。
おおおおおおおおおおおおお!
(ジェットコースター備え付けのカメラで撮影。
あまり迫力はないが実はかなりスピードが出ている。
ちなみに隣は知らない人)
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その後はよく憶えていない。
4人乗りのリフトが10機程つながったんような構造で前にずらっと人がいるので
前方の様子は見えず動きが全く予測できない。
とつぜん落ち始めたかと思うといきなりきりもみに入り
そのたびに僕の頭と体と胃はいろんな方向にGをうけた。
訳が分からないうちにブレーキ。
降りた後は足がふらふら。
あまり怖くはなくスカッとした。
降りてから改めて眺めると相変わらず死体のような人たちが振り回されている。
人間って丈夫なのね...
(ここまで書いてきて、ただのジェットコースター・レポートになっていることに気が付いた。
思い出してつい熱く語ってしまった。
話を元に戻さねば)
ジェット・コースターを乗り終わって思った。
「ここをあなどってはいけない」
その後も、フラメンコのショーを見たり
パエリアなどのスペイン料理を堪能したりしたが
なかなかどうしてどれも本格的。
ディズニーランドにはかなわないものの
志摩にあるこんなテーマパークがかなりがんばっているのである。
なかなかあなどりがたいものがある。
ここは1泊2日で楽しんだが最後まで飽きることもなく楽しめた。
ここも僕のお薦めリストに加えておくことにしよう。
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帰りは志摩磯部駅から近鉄特急で名古屋へ。
そこから新幹線で新横浜に行き今回の旅は終わった。
天気が良かったことも幸いしたが
当初期待していた以上に楽しい旅行であった。
国内旅行も捨てたものではない。
電車でぶらぶら行く旅もいいものである。
(伊勢・志摩のあちこちで撮影)
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