荒神山 (山形/宮城)

2004.11.07

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前回10月に御所山荘・荒神コースから御所山縦走をした際、幾つかの疑問点が持ち上がり仲間内で話題となった。

@
火原沢を登り詰めた所が何処か?エアリアマップの様にコル部に上がったのか?それともコル部より上の1/25000地図等で書かれる巻き道開始点まで上がったのか?
A
コル部に上がったとすると、直ぐに始まる巻き道の正体は?
B
アラカミと赤ペンキで印された道は本当に山頂まで行っているのか?

である。

で、早朝の出発とリクリェーションを兼ねて、前夜は御所山荘の避難小屋部に宿泊・宴会となった。

御所山荘・避難小屋部1階の神棚

左側に並んで立っている剣が山頂の岩の上に有ったらしい。
(後で解るが、山頂ではなくて県境稜線上の奇岩、またはその一段下の奇岩の上に有ったと思われる。)
 

07:05 御所山荘を出発。

 07:20 堰堤部に下る。 07:36
07:42 07:48 火原沢の祠は雪囲いされていた


今日はあまりガスっていないし、草木の葉っぱがほとんど落ちていて山が明るく見通しも良い。

9時頃問題のコルに到着、荷物を下ろして上がって右手のコル部を進む。すると20m位の位置に最低コル部があった。やはり登り詰めた所は最低コル部からほんの少し荒神山寄りのコルで間違いない!と分かった。

と言う事は、ここから直ぐに始まる巻き道は、やはり新しく付けられた(旧道の)ショートカットの可能性が高い。これは、ここからアラカミと書かれた尾根直登ルートを上って途中で下り道との分岐が有るか(残っているか)それが有れば、下山時にはさちらを通って巻き道に出会うかを確認すれば明解だ。

コルから荒神山南西尾根に付けられているルートの急登が標高差で50m程続く。息も上がり「こんな道だったらショートカットするよな!」と実感する。

10分で旧道との分岐が現れた。
(下山時はこちらのなだらかな分岐を下り、クラビへの巻き道に合流する事を確認した。荒神に登る時もこちらの道の方が楽かもしれない!!)


分岐からは尾根を直登するのではなく、南西斜面を巻きながら登っていく様になる。
しばらくすると右手山肌に岩場が現れてくる。コルから上はガスもかかり始め「ん〜、修験場らしい雰囲気が出てきた!」と言う感じ。
この岩はあっさり下を通り過ぎる。


09:11 コルから急登となる。

09:21 旧道との分岐

次にまたまとまった岩壁が現れる。この岩の下部に鉄の梯子が残ってねいる。(登山道用ではないので利用しない事。固定されていないので不安定で危険です。)残ってはいるけど岩の下の部分で終わっていてその後何処に行くのかよく分からない。修験者はここを登ったのか!

登山道はこの岩でヘアピンカーブして暫く登ってまた折り返す。するとまた岩魂が現れる。そしてこの辺りから今まで明確だった踏み跡が怪しい物となってくる。そのままザレた部分を直登すると痩せ尾根に出て左手側に岩の頭に上がれる様になっていた。


09:23

09:35 下の行者岩場−1
何時の時代の物だろう?一応、鉄製の梯子だ

しかし、山頂方向への踏み跡が途絶えている。一旦、下り右側の草の少ない部分を上がってみるが同様に道は無い。尾根上は灌木と笹混じりの結構密藪となっている。

「山頂まで道があるって言うのは間違いだよ!尾花沢のルートマップ通りに県境稜線までしか道はついていない。管理人さんの言っていた山頂の岩とはそこに有る岩を言っているのでは!」と言う事で「藪漕いで行きましょう!」と言う事となった。

09:36 09:37
09:40 09:51 上の奇岩部で踏み跡が無くなる。

暫くは細い尾根なので進むべき方向は解り易い、但し、所々笹や小枝にツルの巻き付いたトラップに捕まえられて苦労する。やがて微小ピークらしき所に来た。手元の高度計は1250mを指している。コル部で大体合っていたのでまだ山頂ではないとわかる。

「山頂はこんなに狭いはず無いな?1/25000地図で見てもこの様な微小ピークは載っていない。おそらく山頂手前の南側に延びた県境部だと思う。」

ここで小木の枝に登って山頂が有ると思われる方向を眺めてみるがガスで何にも見えない。暫く眺めていると時折、風の具合でガスが薄くなる時がある。この時微かに前方にシルエットが見えた。「ある、ある、このちよっと先にピークがあるぞ!」と言う事で更に前進。


10:26 小ピークの木の上から
10:26 小ピークの木の上から荒神山山頂を伺う。
(写真を見た感覚に近くしょりしてみた。うっすらとシルエット見えているのが解るだろうか?)


11時頃、今度こそ山頂に間違いない!と言う地点にたどり着いた。

初めはガスっていたが少しずつガスも取れて時折、仙台カゴや柴倉山、黒伏山が姿を現す。御所山の山頂はガスがかかって取れなかった。

そうこうしているうちにOOHAさんから「三角点、見つけた!」の声が上がる。声はすれども姿が見えず、、
どこ〜との問いにストックを上で振ってくれたのでみんなして集まり写真撮影。これで悔い無し。

10:43 荒神山 山頂の様子
10:47 三角点を発見

 

下山時、まずしよっぱなが肝心。山頂部はなだらかで小広い、三角点探しで色々歩き回って方向感覚もズレている。落ち着いて方位を確認してから下山する。

下山藪漕ぎも30分弱であった。

あの行者岩の上は人が一人分座れる大きさで斜面側は垂直に切り立っていて座っていてもムズムズしてくる。しかし、火原沢や登り詰めたコル部が見晴らせ展望は最高。ここで昔の修験者は座禅を組んで精神鍛錬でもしていたのだろうか?

11:00 下山開始
11:32 奇岩が見えてきた。
  11:33 上の行者岩の上から荒神山山頂を見る。
ガスがはれていればこの様に見える
11:37 上の行者岩の上からの展望


さて、見晴らしの良いが、風通りもよく、しばらく居ると涼しくなってきた。4人が休憩するには狭すぎる場所だし。。。。
小腹が空いてきた。ここから少し下った斜面の巻き部なら風の直撃も無いのでそこで昼飯とする。

下の岩場(梯子のついていた場所)にさしかかった時、ちよっと岩の上に上がれそうな場所があったのでよじ登って覗いてみた。両手がふさがっていて写真は撮れなかったが、そこにはまだ蝋燭立て??の様な物と何か飾り??の様な物がまだ残っていた。


蝋燭立てかな?下の方は良く見えなかった。

何かの装飾品?宗教的には何か意味が有る物なのだろうが
11:45 上の岩場
11:48 下の岩場−2
11:48 下の岩場−3
12:39
12:45 12:57 鞍部からの下り、荒神山の奇岩が見える。
13:19

コルからの下山時、山頂?と言われた奇岩が見える事に気づく。木々の葉っぱが落ちたこの時期限定の展望だろう。

午後になり所々の青空ものぞかせ、気持ちの良い晩秋の森歩きを楽しみ御所山荘に戻った。

14:15夫の小屋跡駐車場。14:25御所山荘。

13:31

堰堤部で丁度、御所山荘の管理人さんと会い。帰りには山荘で御茶をごちそうして頂いた。

 




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