翌朝、晴れとは行かないが霧雨程度で所々薄日が差している。台風は太平洋側にそれて北海道辺りまで進んだそうだ。

集合時間に少し遅れてＪＪに行くと、既に予約したタクシーが来ている。丁度、山形＋関西組の車も到着する。私の車をＪＪに置いて山形の人の車とタクシーで御所山荘に移動する。予定では車がもう一台有って自前で往復出来る予定だったが仕方がない。このＪＪから御所山荘まで高速？１３号を飛ばしても１時間以上かかった。タクシー代も18,690円。６人で割り勘としたので安く上がった。

新舞子ダムから御所山荘までの林道は長い。これを冬季に歩くとなると１泊目はやはり御所山荘に成るだろう。所々、山側からのナダレの危険そうな場所もある。また、最近の大雨の為か？林道のカーブする付近で湖側の路肩が崩れている所があり車幅の広い車や夜間の通行は要注意である。

08:13  御所山荘

奥深い林道の中、カーブを曲がると立派な山荘が現れた。この御所山荘は南側が有料管理小屋、北側に避難小屋部がある。避難小屋内を見学していたら管理人坂も到着して有料小屋部を開けてくれた。この有料小屋部は事前に連絡が無いと開いてない時もあるので注意してほしいとの事だ。避難小屋部は解放で、トイレは外にある簡易トイレになる。（外のトイレは冬、埋まって使えないだろう。）

それにしても、とても綺麗な小屋。ここで芋煮会しても．．．．と心が揺らぐ。

管理人さんに「二階に上がって休んでいきなよ！」と誘われたが、これから長丁場の登りが待っている。ゆっくり休んでいる時間が無いので早々に身支度を整え出発する。

ここから少し林道を歩くと夫の小屋跡の広い（コンクリ・タイル貼り）駐車場に着く。まっすぐ進めばクラビコース、層雲峡コースだ。ここを左手にカーブするように延びる林道を上がっていった所が荒神コースである。途中、火原沢に下る藪の踏み跡があるが魚釣りの道かも？　荒神コースへの取り付きにはしっかりした道標が立っていた。車も２台は停められる。

08:17  御所山荘前を出発

分岐から火原沢に下ると大きな堰堤の下にたどり着く。ここを徒渉するが大雨だと困難だ。幸い、台風の雨の影響が少なく、何とか全員渡りきる。渡った対岸に椎の木？？かミズナラか？？主の様な大木が迎えてくれた。

沢に下る（堰堤がある。）

09:09

その後も、何度と無く火原沢を右へ左へと徒渉を繰り返しながら徐々に高度を上げていく。途中登山道の沢を挟んだ対岸に石でできた祠が祭られていた。（しかも、沢を挟んでこちらの登山道側を正面としている。）
途中、ロープの付いた支沢（水は流れてなかった）をトラバースするが足下が滑るので注意。
やがて、沢から少し離れ、傾斜の増した道となる。小さな九十九折りが終わると荒神山と1058mピーク勘の鞍部にたどり着く。
1/25000地図では、一旦1058mピークの裾に登ってから、最低鞍部に降りる様になっているが実際はほぼ最低鞍部かそれより荒神山側にたどり着く。エアリアマップの方が現実に近い。鞍部から少し登ると正面の木に赤ペンキで「アラカミ」と書かれた道が有った。このポイントから同時に山腹の巻道が始まる。あの道は荒神山山頂まで続いているのか？どの程度整備されているのか？クラビ分岐まで縦走できるのか？とりあえず今回は荒神山登頂は目標に無いので計画通りに確実な巻道を進む。しばらく行くと山腹にスイッチバックする様に踏み跡があった。1/25000地図では最低鞍部から40〜50ｍ登った後に巻道になるが、実際は５ｍ位で巻道となった。もしかするとこの間のショートカット巻き道が出来たのでは？？と思う。

荒神の巻道に入っても良い感じの森が続く。意外とすぐに水神の水場に付く。この水場は道沿いで岩ノ下から冷たく上手い水が流れ出している。上の水場がどの様な状況か解らないので、皆、ここで水を汲んでいく。水神と言う位だから祠でも建っているのかな？と思っていたが普通の山の水場だった。

これを過ぎると大きな倒木が多くなってくる。意外とこういった障害物越えは疲れる。そんな中、突然、目の前に大きな岩とその上に木！絵になるな！と思って近づいてみると、ここが石割桜だった。（標識有り）

なおも倒木が続き、後に多少平で湿地性の下草帯が現れる。（クマも出そう！）振り返ると荒神の主稜線も近くまで落ちてきている。しばらくしてクラビ分岐に到着する。時間な的にここで軽く昼食タイムとする。

クラビ分岐からは道幅も少し広くなり結構歩かれている良い道だ。森の木の葉もほんのりと色づき良い感じ。

水場にはキャンプ場と書かれた道標があり、テントが２〜３張り可能な広場になっていた。キャンプ場から登山道を挟んで反対側（西側）に沢が流れていてここが水場となっている。

低木・灌木帯となる。天気が良ければ綺麗な紅葉ポイントなのだがガスで良い写真が撮れない。しかし、肉眼とそれから推測できる景色に皆、悔しがりながら最後の登りに入る。灌木帯から最後に赤くザレた斜面が現れると上の方に御来光岩分岐の道標が見えてくる。見えてくるのだがここからが意外としんどい。途中分岐を目前に休憩を入れる。

山頂避難小屋は数年前に建て直された綺麗な小屋で小屋内にトイレもある。これで近くに水場が有れば最高だが山頂だから水は下から担ぎ上げないといけない。

良く船形山の山頂の賑わいや、避難小屋の混雑のレポートを見るが私が利用した２回とも余裕の宿泊だ！（運が良いのか？）
午後５時を回り、私たち以外は誰も来ない！今日は貸し切りだ！！２階を寝床とし１階で食事＋宴会と贅沢な使い方をする。
美味しい山形流芋煮鍋で担ぎ上げた４合瓶が１本、２本、３本、４本．．．．．．