十和利山(青森・秋田)


2002.12.22

冬季、十和田湖へは奥入瀬側からと秋田県鹿角市からの2本のアクセスしか無くなる。東北道からの便で東北道の十和田南I.Cを下り発荷峠を越え、宇樽部のR454分岐の駐車場に到着。ここで車中泊する。

翌朝、支度を整えてR454を峠まで登る。中学校?自然の家?の入り口から先にゲートがある。単調で長い車道歩きが続く。

07:44 R454宇樽部側ゲート
08:20 途中、十和利山が見える 09:06 峠に到着
09:09 峠には『奥羽山脈緑の回廊』の
看板が立っている。
拡大図

峠には『緑の回廊』の看板が立っている。八甲田から蔵王まで設定されていそうだ。今回の山行もそうだが、私が野望とし少しずつ進めている『奥羽山脈全てを歩いて繋ぐ』計画は、設定地域が一部異なる物の『奥羽山脈緑の回廊』の検証の旅にも思えてきた。

夏にここを車で通過した時には気が付かなかったが、作業道らしき後が林の中に延びている。1/2500地図でも載っていなかった。これをちよっと利用する事にした。

道は695mのピークの南を巻き685mの鞍部に下り、734mピーク手前710m位までははっきりとしている。ここから先は藪となる。

09:19 看板脇に作業道?があった。

09:28 710m位までははっきりした道になっている 09:39 やがて藪となる。

一見して歩き易そうな雪の斜面は、竹が積雪で潰されその上に30cm位雪が積もっている。人がこの上を歩くと雪が割れ、膝から腰位まで落とし穴に落ちる。

ここの竹は平均して太くて春には良いタケノコが取れる事だろう。(こその時期にここまで来られるかが問題だが...)

尾根は秋田県側(南面)は杉?の植林帯、青森側(北面)はブナ等の広葉樹林となっている。途中刃物で切られた竹があったり、樹木に赤ペンキで”TS”と書かれているのが何カ所かあった。林業関係者か山菜採りか藪山愛好家が入っている様子だ。

09:39 藪越に十和利山
11:20 歩いてきた尾根を振り返る

十和利山がまた見えてきた。手前の黒い尾根が夏道の通っている尾根だろう。ここから標高差50m位が傾斜も急になり歩き難い。空が明るくなってきたのと、藪の終わりが見えてきた事で気が楽になってきた。
しかし、このルートを戻るのはイヤだなと思う。寝た子を起こす様に、雪に押さえられていた竹を起こしてきている。来るとき以上の藪になっている。

11:21

藪になってから夏道に合流するまで2時間半かかっている。夏道に出た所で一安心。軽く昼食とする。

飯を食いながら作戦を練り直す。来た道を戻るのは時間がかかるし疲れる。夏道を使って一旦迷ヶ平に下り車道を歩いて峠に戻り更に宇樽部まで戻る事にする。一見遠回りだが確実で道を間違える事はない。(暗くなっても)

夏道に出て楽になるかと思ったら、段々雪深くなり、膝上から腰まで潜るようになる。スノーシューを出す。

12:00 やっと夏道に合流
13:15 十和利山山頂から迷ヶ平方面
十和利山山頂から十和田湖方面
13:25 十和利山山頂から十和田湖方面(一瞬視界が開けた)

山頂から見下ろす迷ヶ平方面は雪原と森が広がり、至仏山から尾瀬ヶ原を見下ろした雰囲気に似ている。この一帯は冬季道路閉鎖の為、閉ざされた楽園。スノーキャンプとかクロスカントリーのフィールドとしては最高ではないかと思う。

山頂からの下山だが山頂から真南に下るルートが解らない。全体的に低木&ブッシュで見通しが利き目指すべき尾根も見えているのだが帰りの余力を考えて夏道合流点まで戻るコースとした。
こちらのルートは解りやすく針葉樹林と広葉樹林の間を下っていく。しばらく下りると平らな樹林となり、トイレと東屋が出てきた。もう着いたのかな?と思ったがここからが意外と長かった。更に進むと東口と西口の分岐に出た。東口のコースが良く解らない。冬場は西コースの方が解り易いようだ。

13:25 十和利山山頂

迷ヶ平はひっそりしている。自動販売機が動いていないかと淡い希望を持っていたが動いている訳がない!
道路にはスノーモービルの跡が。。。そう言えば山頂に居る時に下の方でエンジン音が聞こえていた。

14:40 迷ヶ平の登山口

14:42 迷ヶ平

15:11 風車群

車道はスノーモービルの跡がついている。このキャタビラの圧雪の上を利用させてもらう。

スノーモービルの跡は峠まで来ていた。残念ながら青森側には進んでいない。16時に何とか峠に戻ってきた。足が大分疲れてきている。右足かかと靴擦れしている様子。
ま、ここまで来れば何とかなると言う感じだ。最後の小休止を取りながら、段々薄暗くなってきたのでヘッドライトの準備をする。

結局、宇樽部の駐車場に着いたのは17:30頃。ヘロヘロだった。

16:14 峠に到着

 

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