どうも3作目が出るようなので、この2ndも、
そこそこ評価されているようです。
わたしゃ、つまらんと思うんですけどねぇ・・・
前作、『ワイルドアームズ』(以下、WA1)は、RPGの佳作として、好評価を受け、同時期発売の『アークザラッド2』(WA1の1ヶ月ほど前発売)や『FF7』(WA2の2ヶ月ほど後発売)と並び賞される状況でした。
現在でも、WA1の事をご記憶の方も多い事でしょう。
が、続編となる『ワイルドアームズ・2nd イグニッション』(以下、WA2)は、すっかり忘れ去られたというか、最初から記憶にすらインプットされなかったようですね。
まぁ、遡ること半年前に『FF8』が発売されて、皆、RPGを購入する事に二の足を踏んでいる状況でしたし、時代はDC全盛期(そんな時代あったのか?)かつPS2がそろそろ発売という時期で、ハードウェアに興味が移っていた事ですし、ギャルゲー界のガリバーたる『ときめきメモリアル2』の発売に向けて、各ゲーム誌が盛り上がっていた(ほんとか?)状況でしたので、仕方が無いと言えば、仕方が無いんですけどね。
と、外的要因を述べましたが、WA2がもう一歩ブレイクしなかった理由は、その堅実というよりは平凡すぎるゲーム内容にあったかと思います。
実際、ゲーム内容は悪くないんですよ。
欠点過ぎる欠点というのも見当たらないですし。
何が問題かっていうと、戦闘がツマランというのが大きいと思います。
序盤はメンバーが自分を含めて3人だけなんですが、肉弾戦の2人は、戦うコマンドのみを使う事がほとんどです。
特殊武器も使えるのですが、アニメーションを見るのがイチイチたるいのと、弾薬が減ってしまうので温存する傾向にあるのと、通常武器でもそこそこ戦える、という3要素で使用頻度はかなり低くなっています。
唯一の魔法使いは逆にMPを消費しないので使いたい放題ですが、やっぱりアニメーションがたるいのでほとんど魔法は使わないです。
ボス戦は、回復要員として固定ですしね。
中盤から終盤に掛けては、パーティーが6人増えたり、ガーディアン(FFでいう召還獣みたいなもの)が使えたりと、それなりにバリエーションがあるのですが、戦闘に参加しなくても経験値が貰える&肉弾戦の2人でガンガン倒した方が早いので、肉弾戦2人+魔法使いというのが、固定メンバー化しがちです。
このシリーズの特徴として、パズル的要素のあるマップを攻略していくというのがあります。
爆弾とかナイフとかを利用すると行ける場所がドンドン増えて生きます。
これによって、新たなアイテムを入手したり、キャラが増えるごとに行ける場所が増えるという楽しみがあります。
この辺は、問題ありません。
強いて言えば、ヒントが不親切なので、一旦つまっちゃうと、解決するのが難しい事くらいでしょうか。
シリーズの特徴2つ目は、多くの隠し要素です。
ガーディアンを全部集めるのは至難の技でしょうし、ラスボス級も上回る隠しボスが8体も居ます。
私は、通常のプレイでは、発見出来ないような、こういった隠し要素には否定的なんですけどね。
最後に、ストーリーです。
どこにでもいるような青年『アシュレー』君は、騎士隊の新米隊員として参加した巨大怪獣覚醒騒動の際の活躍で、緊急任務遂行舞台『ARMS』に配属されます。
そして、配属された途端にテロリスト集団『オデッサ』の跳梁跋扈が始まり、『ファルガイア』(この星の名前)全土を巻き込む戦争の渦中へと身を投じる事になります。
新米隊員がいきなり大抜擢というあたりがかなり胡散臭いと思われるかもしれませんが、アシュレー君は、かつてファルガイア全土を焦土へと変えかけた焔の災厄を引き起こした怪物『ロードブレイザー』を体の中に宿しており、その事が原因で、大抜擢(というか監視)されたわけです。
って、全然、どこにでもいるような青年じゃねーよ。
で、世界各地を回って、仲間を加えつつ、テロリストども達を倒すわけですが、CD2枚組の1枚分を使ったテロリスト退治は、単なる前フリに過ぎません。
・・・前フリ長いね。
後半からは『侵食異世界カイバーベルト』なる、世界そのものを食っちまう敵を相手にARMSの大活躍が始まるのです。
でも、本当のラスボスはこいつじゃなかったりするんですけどね。
さて、アシュレー君自身もかなり悩み多き青年なんですが、パーティーメンバーのどいつもこいつも、嫌な悩みを抱えています。
もちろん、最後にはきちんと解決して、ハッピーエンドになるのはお約束ですが。
パーティーメンバー以外の重要キャラを紹介すると、『トカ&ゲー』は、名前の通りトカゲの漫才コンビで、そのコミカルさは、シリアスな作品世界をブチ壊してるような気がするのは、私だけでしょうか?
アシュレー君の恋人『マリナ』さんは、かなり重要なキャラです。
ラスト30分のアシュレー君とのイチャイチャぶりは、FF8のラブストーリーを超えたと言っても過言ではないです。
メーカーさんは必死に否定するでしょうけど。
ARMS創始者の『ヴァレリア』と、その妹『アルテイシア』も忘れてはいけません。
この兄妹は最後の最後にやってくれます。
アルテイシアなんて、ゲーム中ずっと料理しか作ってなかったのに・・・
WA2において、テーマとなるのは、『英雄』です。
主人公たるアシュレー君は、英雄に憧れて騎士隊に入りました。
英雄と称えられた元スレイムハイム軍の兵士『ブラッド』が仲間になったり、『剣の聖女』と呼ばれた伝説の英雄『アナスタシア』が登場したりと、いちいち英雄って単語が出てきてウルサイです。
ただ、序盤こそプッシュされますが、後半は全く出てこなくなり、すっかり忘れかけた最後の最後に、何故か決着が付きます。
それもかなり陳腐な解釈論で。
そこで感動を生み出せなかったのが、このゲームの敗因かなって気もします。
某『マ○ー』をパクッたラストバトルも、○ザーを知っている人には興ざめですし。