コナミがスクウェアを警戒したわけが判明。
この出来で60万本売れるとは・・・
私は、野球という物に、ほとんど興味がありません。
もちろん、学校の授業や、地域の少年野球チームには入っていたので(といっても、半年くらいで辞めましたけど)、ルールなどはほとんど把握してます。
今、草野球に誘われたりしても、人並みにプレイする事は出来ます。
まぁ、高校野球の決勝戦くらいは、暇があれば観戦する程度です。
プロ野球だけ特に関心が無い理由は、TVでの放送があまりにも面白くないからです。
大抵のスポーツというのは、開始直後と終了時が、一番盛り上がる瞬間だと思います。
しかし、TVのプロ野球は、7時から始まりますから、「プレイボール」の声を聞く事はまれですし、9時半には打ち切りますから、「ゲームセット」の声を聞く事もほとんど出来ません。(最近は、最後まで放送する事も多くなりましたが)
一番のカタルシスを感じる瞬間を見せないというのは、とんでもない暴挙だと思います。
更に、ゲーム後半になればなるほど増えるCMは、視聴者を馬鹿にしているとしか思えません。
何故に彼らは、イニングとイニングの間以外にも、CMを入れようとするのですか?
実況はうるさいだけですし、解説も『解説』という日本語を理解してるとは到底思えません。
後、エ○ワとカ○フの巨人びいき解説は、いったい全体なんなんでしょうか?
TV以外に目を転じても、ドラフトの意味を為していない似非ドラフトや、金儲けにしか使われていないFA制、アマ側との長きに渡る断絶など、この状況でプロ野球のファンをやってる人ってのは、チト尊敬しますね。(茶化してるのではなく、マジで)
まぁ、そういうゴタゴタが好きだっていう倒錯したファン心理もあったりするんでしょうけど・・・
というわけで、私は、野球ゲームというのは、ほとんど買った事はありません。
知識と経験は、FCのファミスタで止まっています。
『ベストプレープロ野球』とか、『パワプロ』とか、『野球つく』あたりも知ってはいますが、プレイした事は、全くありません。
今回題材とする『劇空間プロ野球』も、元バイト先の先輩にお借りして、プレイした物ですので、他のレビューとは違って、唯一(現時点では)、自分で購入していないゲームだという認識で、この先をお読み下さい。
このゲーム、映像面・演出面は、おそらく凄いのでしょう。
『おそらく』というのは、私としては、そう実感出来ないからです。
確かに、球場の作りは、そっくりっぽいです。
広告などもきちんと再現している感じです。(私は、知識が無いので、東京ドームしか比較出来ませんけど)
打者の仕草なども、そっくりっぽいです。
イチローなんかは、「あ〜イチローだ〜」と直ぐに分かります。
まぁ、巨人軍と有名選手はともかく、その他大勢の選手の皆さんは、あんまり力が入ってないような気がしますが。
更に、実況・解説もTVを聞いているかのようです。
(TV同様、エガ○・カケ○の解説がうざいって事でもありますが)
このゲームが60万本とか売れたのは、この『そっくり感』が一般大衆の皆さんにアピールしたからでしょう。
さすがにスクウェアは目の付け所が違います。
ただ、そっくり=ゲームとして面白いかというとそうではなくて・・・
ゲーム性に目を転じると、そのテンポの悪さに嫌気がさします。
私としては、打者が三振したら、速攻で次の打者の場面にして欲しいんです。
次のバッターの紹介とか、バッターボックスに入った際のモーションとかは、全く入りません。
しかし、このゲームは現実の中継と同じという『リアルさ』が売りですから、イチイチ細かい点まで描写しようとするのです。
従ってプレイスタイルは、スキップボタンを連打する事が大前提となります。
おそらくこういったプレイをしているのは私だけではないでしょう。
最初のうちは「わ〜本物とうりふたつの登場だ〜」と喜んでいた人も、2〜3試合すれば、スキップボタンを連打している事と思います。
ゲームは、パワプロのように、キャッチャー視線で進行し、打者の横に四画の枡(=ストライクゾーン)が表示され、ピッチャー側は十字ボタンなどで、球種・スピード・コースを決定します。
打者側は、カーソルを移動させて、来たボールを打ちます。
当然、枡の中に入っているボール=ストライクです。
ファミスタしか経験の無い私は、この仕様のため、全くヒットを打つ事が出来ません。
ピッチャーが投げたボールの軌跡を見て、カーソルを動かし、タイミング良くスイングするだけなんですが・・・
皆さん、こんな難しいゲームを良くプレイ出来ると関心してしまいます。
一応、オープン戦モードがあり、そのモードのCOM戦の最低レベルでは、ピッチャーがどこに投げてくるかが枡に表示される親切設計です。
それでも、タイミングが合わないのか、あんまりヒットは打てませんが・・・
はっきり言ってしまうと、『劇空間プロ野球』よりも、『初代ファミスタ』の方が、数倍面白いです。
10数年前のゲームの方が面白いというのもアレですが、事実なんですからしょうがないです。
それに、『リアルさ』を売りにしている『劇空間プロ野球』ですが、コナミとのあの騒動のせいで発売が遅れ、2000年秋にも関わらず、選手などが1999年仕様となっている時点で、売りの『リアルさ』も空虚な物に変わってしまいましたね。
来年などに、最新データの『劇空間プロ野球』が発売されると思いますが、おそらく10万本売れる事は無いでしょう。
ユーザは、そこまで馬鹿ではありません。