ファーストKiss物語(ストーリー)




『デッサン狂ってるんですけど・・・』


 PC−FXユーザーには、名作として心の支えであった本作も、PSに移植されたとたん凡百のギャルゲーと、同じような扱いを受けてしまったのは、ちょっと可哀想かなって気がします。

 が、一通りプレイしてみれば分かりますが、やっぱり、なんてことはない普通のギャルゲーです。

 ファーストKissをするまでの物語っていう、コンセプトは結構良いと思います。
 (ただ、目当ての娘を攻略する際に、他の娘と先にファーストKissをしてしまうシナリオがあるのは、イカンと思いますけど。)

 メインヒロインが、同級生ではなく、二つ下の女の子っていうのも、斬新でした。(当時にしては)


 攻略できる12人の女の子達は、まぁ、そこそこ個性的ですし、声優さんも頑張ってます。

 ただ、ビジュアルは、ちょっと難がありますね。

 原画イラスト、ゲーム本編の絵、アニメーションの絵が微妙に違いますし(ヒロインの香奈が一番違うと感じる)、特にアニメーションの絵がちょっとやばい感じです。

 この辺、センチメンタルグラフティ程は、酷くはないですが、パッケージの絵を見て買った人は、ちょっとガッカリされるかもしれません。

 誰でも気になるのとは思うのですが、時たま、女の子達の額から上が異常にデカい絵があり、度肝を抜かれます。
 (言葉で説明すると、映画のエレファントマンみたいな感じです。って、誰も知らんか・・・)

 誰が見てもデッサンが狂ってるとしか思えないんですが、止める人は居なかったんでしょうか?


 また、時折挿入されるアニメも、目がちょっと変です。

 この当時(PS版に移植された時)にしては、OVAのようなアニメが挿入されているっていうのは、新しい感じだったんですけどね。

 ゲームをスタートさせないでいると、女の子全員の(CD1枚目と2枚目で、各6人づつ)次回予告がTVアニメみたいに流れるんですけど、最初見たときは、感動してしまいました。

 ビジュアルの話を続けますと、このゲームはギャルゲーには珍しく、主人公の顔グラフィックが描かれています。

 これは、後姿とか横顔が垣間見れるっていうレベルじゃなく、バッチリと顔が表示されます。
 一枚絵を載せる時のグラフィックの構図の制限を受ける事はなくなりますが、やはり、自分の名前を入れてプレイをしていると違和感を感じます。


 システムは同級生タイプで、放課後や休日は、自由行動で、30箇所ある場所に行くことが出来ます。(1日、2箇所まで)

 が、どこに誰が居るっていうヒントは全く出ないので、攻略するためには、自分で女の子出現のチェック表みたいを作成しないといけません。

 このあたりが、古いギャルゲーの不親切さで、最近のユーザーさんには、不興を被るかもしれません。(筆者は好きですけど)


 なんか、辺り障りのない事ばかり書きましたが、ギャルゲー初心者には、そこそこお勧め出来るソフトです。

 ただし、女の子の出現表を自分で書く事に喜びを見出せる人限定ですけど。

 って、それって、全然、初心者じゃないですね・・・

  



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