忘れられた本

11/16 あぁ、本がいっぱいになったなぁ……。
      新しく買った本を、適当に入れていたから、
      本棚の並びもきれいじゃなくなったし。
      よしっ! きょうは本棚の整理をしよう。

11/17 まず、裏側に隠れた本を確認。
      うん、大事な大事な本ばかり。
      大好きな作家の本、感動した本、勉強になる本。
      これらはどこにも移動できない。
      すぐに出せるように、箱には詰めない。

11/18 次に手前側の本。
      ここは毎日見るところなので、変化を出したい。
      今まで並んでいた中で、特に気に入っている本だけを残し、
      あいたところに新しい本を並べていく。
      これから買う本のためのスペースも忘れずに。

11/19 並べ方は、その時によって違う。
      本のサイズごと、背の順に並べるときもあるし、
      本の内容にこだわるときもある。
      きょうは、背表紙の色合いに注目してみよう。
      う〜ん、わりとみんな地味ですねぇ。
      たまに派手なのもあるけど、
      白っぽいかさわやかっぽいか暗っぽいのが多い。
      虹色に並べたかったけど、無理かもね。

11/20 そして最後は、本棚からはみ出した本。
      もともと買うときに厳選しているので、
      ほとんどの本がお気に入りだ。
      特別なお気に入りと、少しお気に入りくらいの違いしかない。
      それでも、ごくたまに面白くない本があるので、
      それだけは古本屋に持っていく。
      あとはみんな段ボールに入れて、押し入れにしまっておく。

11/21 しまっておいても読み直す機会は、ほぼないに等しいけれど、
      好きな本は捨てられない。
      だから増える、増えすぎる。

11/22 さて、今回しまう本は10冊。
      一箱に満たないなぁ、どうしようかなぁ。
      あれっ? この本なんだろう?
      読んだ記憶がない。
      小説のようだけど、作者も見たことのない名前。

11/23 ぱらぱらとページをめくってみる。
      挿し絵が好みなので、もしかしたら絵が気に入って買ったのに、
      読むのを忘れたのかもしれない。
      本棚の整理もだいたい終わったし、ちょっと読んでみようかな。
      ・・・・・・・・。

11/24 はっ! もう夜だ!
      ついつい読み終わってしまった本を、
      本棚の二段目、 左から三番目に入れる。
      そこは、いまいちばん大好きな本の場所。

おわり

 

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