坤六峠 (群馬県水上町−片品村)

坤六峠は林道開通時の県知事であった神田坤六氏(1908〜2005)の名にちなむ。当初は水上営林署長であった竹花巌氏が”いわを峠”と名付け、峠にはその標柱もあったが、昭和43年7月24日に奥利根林道が完成した時に水上町が命名したそうである(以上「群馬の峠」による。また神田氏は「群馬の峠」に序文を寄せられている)。
なお、神田氏は知事を退任された後も前橋市内でご健在だったが、この文を書いている約一ヶ月前の2005年5月20日に96歳の高齢をもって亡くなられたとのこと。ご冥福をお祈り申し上げます。

さて、宇条田峠から片品村の中心地鎌田に下り、国道120号線で市街地を抜ける。
尾瀬に向かう国道401号線との丁字路はヘアピンになっていたと記憶していたが、今日訪ねてみるとそちらは封鎖され、少し先に新しい丁字路が作られてダム湖の上を橋で渡るようになっていた。国道401号線は整備が進められているようで、この先でも付け替え工事が行われており、一部は供用済みである。
しばらくは片品川の広い谷を行く。片品温泉、子供の頃に良く来た尾瀬岩鞍スキー場の入口を過ぎ、戸倉大橋を渡ると尾瀬戸倉温泉。温泉街の中の丁字路を左折し県道63号水上片品線に入る。沼田街道、会津街道とも呼ばれた国道401号線は直進して大清水で県道1号沼田檜枝岐線となり、三平峠を越えて尾瀬沼に至る。

県道63号線は良く整備されている。尾瀬ヶ原に至る鳩待峠の入口までかと思ったら、全線ほぼ問題なく離合可能な1.5車線以上が確保された良好な舗装路だった。
尾瀬戸倉スキー場の前を過ぎると笠科川の谷は狭まり、まだ新緑が鮮やかな原生林の中を進む。この一帯は東京電力の所有地がで林の中への立ち入りが禁止されているようだ。単調な谷間の道を詰めていくと、津名木橋の鳩待峠との分岐点に出た。直進は県道260号尾瀬ヶ原土出線で鳩待峠に至る道。規制のためゲートが設けられ、係員が常駐しているようだ。

坤六峠の道は左へ下り加減に分かれて行く。
いったん谷間へ下った道は、方向を転じるとカーブを連ねてぐんぐん高度を上げて行く。多くの書籍や地図、そしてレポートでもおすすめとあるとおり、素晴らしい峠道である。やがて荷鞍山や笠ヶ岳が木々の間から見え隠れするようになり、思わず何度も停車して撮影してしまった。尾根が近付くが、まだ標高が上がり続け、ひょいという感じで左カーブの峠に出た。

峠には標柱と開通記念碑がある小さな駐車スペースがあり、県道の反対側には気象観測施設らしき小屋が建っている。林の中で視界は開けないが、木々の間から武尊や悪沢岳らしきピークが見えていた。

下りも快適な道。奥利根水源の森を過ぎると、カーブも緩やかになるが、湯ノ小屋温泉まで延々下りが続く。
途中、照葉峡の渓谷美を楽しみ、奈良俣ダムに立ち寄ってから水上に向かう。ダムで既に雲行きが怪しかったが藤原に向かう途中でとうとう降り出した。
藤原トンネル経由で湯檜曽に出て、国道291号線を南下し、県道270号線に入って赤谷越に向かう。
(2005.6.17)

尾瀬戸倉温泉の分岐 津奈木分岐点
尾瀬戸倉温泉街にある国道401号線と県道63号線の分岐点。直進は尾瀬沼、左折は尾瀬ヶ原・坤六峠 津名木沢の橋の袂にある鳩待峠との分岐点。後から考えてみると、この日は平日なので峠まで入れたのだった。
尾瀬南部の山々
片品側の峠道から尾瀬南部の山々を望む。中原山と白尾山の鞍部が富士見峠。
その峠道は大行山の向こう側を走っている。
笠ヶ岳 至仏山
同じく片品側の峠道から見た傘ヶ岳。6月でもまだ残雪がある これも片品側の峠道から見た至仏山。手前は鳩待峠から西に流れる尾根。
峠の標柱 片品側から見た坤六峠
峠に立つ標柱。奥は林道尾瀬奥利根線開通記念碑 片品側から見た峠。大きくカーブして稜線を越えて行く。右の白線の奥に立っているのが左の画像の標柱
西山 武尊山
水上側の峠道から見た西山。至仏山から武尊山に続く稜線上の緩やかなピークである。 水上側の峠道から武尊山を望む。右の沖武尊が最高峰である。
つづみの滝
照葉峡の”ひぐらしの滝”。本体は対岸の沢から落ちており、崖のあちこちからも水流が流れ落ちている。 こちらは木の根沢の本流上にある”つづみの滝”。滝の手前が岩だたみになっており、地層の硬さの違いによって生まれた滝であることが分かる。

水上側のゲート。まだ下りが続くが、峠道としてはここで一区切りである。

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