君が空を見上げるとき きみが空を見上げるとき、 その瞳に宿る意志、 きみがまだぼくらの神々への挑戦を諦めていないことを知ってしまうから。 ぼくはきみに嫉妬せずにはいられない。
君が、肩を落として地を眺めるとき、 その瞳が宿す絶望、 敗北を受け止めるという辛い行為と、きみが敢えて戦おうとしていることを知ってしまうから。 ぼくはきみに嫉妬せずにはいられない。
そして、きみが、再び空を見上げるとき。 きみがまた一歩、ぼくらが望んでいた神々の世界に、歩みを進めてしまうのが判っているから。 肩に担いだ頼りないザイルと、 いつかは、その心は、神々に届くに違いない。 誰が、この事実の前に、嫉妬せずにいられるだろうか?
寺山と同じ名を持つ君に捧ぐ。
| <