セント・オブ・ウーマン/夢の香り
Scent of a Woman

アル・パチーノが最高に格好良かった。と言うよりも、これを見て彼の大ファンになった。
ゴッドファーザーなんかより、こっちのほうが僕の好み。

兎に角、この写真。
この写真が欲しくて、今までこれをアップしなかったくらい、最高に格好良いシーン。
よく分からないかもしれないけどTOPページの壁紙は、これを暗くした奴。

他の誰に演れるのさ、こんなに格好良い男を!

盲目の退役軍人に扮するアル・パチーノが凄く良い。
目が見えない癖に、フェラーリに試乗して、飛ばす、曲がる、そして捕まる。
目が見えない癖に、アルゼンチンタンゴを踊る、はしゃぐ、そして決める。

興じる様が妙にスカっとしていて小気味良い。
ニヤリ、としてしまうほどカッコ良かった。
溜息がもれるほど素敵だった。

他の誰が演れるのさ?こんなにも格好良い男を!

こいつのほうが…なんてぬかす奴はこれを聞いてからモノを言え。
格好良いだろ?やっぱり。

台詞も一々決まってる。
ジャック・ダニエルをジョン・ダニエルと呼び、その訳を尋ねられれば、
「俺は付き合いが長いから、ジョンで良いんだ。」
女性の香水を言い当てた後に、
「これでどこにいても、あなたを見つける事が出来ます。」

映像、音楽もとてもよかった。特に音楽は抜群。
少しアイリッシュっぽい不思議な旋律からのスタートはあまりにも見事。
名前忘れちゃったけど、多分「ジョー・ブラックをよろしく」と同じ人が担当してると思う。

ファンとそうでない人間の間で意見が分かれる、
彼一流のオーバーアクトと、誰もが納得せざるを得ないシリアスなメソードが、
平行して演じられている不思議な映画であることも見逃せない。

主人公の粋な部分を演出するオーバーアクト、ダークサイトを映し出すメソード、
そして、この二つが同居する違和感を感じさせない脚本と演出の妙。

あえて難点をいうならば、物語の主軸である少年の抱える問題が、
アル・パチーノのあまりの格好良さの前に霞みきってしまっていること。

ま、気にするほどの問題ではなかったんだけど。

とにかく、僕にとっては最高の映画。男を語りたい奴は、まず、これを見ることから始めようs