ムトゥ・踊るマハラジャ

いまさらですが、ビデオでみました。マジぶっ飛びました。
雄叫び、にも書きましたが、何が凄いのか分からないぐらい凄い映画です。

とりあえず、映画の作り方が僕の理解の範疇を超えてます。
何の脈絡も無く登場人物が踊りだしたり、歌いだしたり、大騒ぎ。
とにかく、筋と関係無いところで、笑い続けた3時間でした。

注目するべき第一の点は、なんといっても効果音の使い方です!
登場人物がショックを受けたり、怒ったりするときに、
漫画のように「ガーン!」とか「カチン!」というのをあらわすような効果音が入ります。
いや、それそのものと言う訳ではないのですが、
日本だったらそういう感じだと思います。

あと、良く解らないのが主人公。
タオルを首にかけたり外したりするのが決めポーズ。しかも効果音付き。
中年の小太りの(言い過ぎ?)おじさんなのですが、 声以外に見るべきところが見当たりません。

タイトルロールでの扱いから見て、インドではかなりの大スターだと想像は出来るのですが…
このおじさん(RAJNE氏)が主題歌にあわせて歌い踊るシーンからスタート。
ストーリーが本格的に始まるのは12分をまわった頃でした。
映画やアニメでいうなら、主題歌だけで12分まで引っ張られます。
でも、映画が押し付けてくる異様なムードのおかげで、気になりません。

話の筋は、主人思いの善良な御者ムトゥと旅芸人一座のヒロインの恋物語ですが、
意外性もへったくれも無いあらすじで、
「物語に全く必要とされていない登場人物を登場させる為」だけの複線が、
バリバリ貼られてたりしていて、見るべきところは全くありませんでした。

とにかく異様なムードに圧倒されておわります。
さっき、母が見ていたので一緒に見ていたら、 なぜかその雰囲気になれている自分に気付き愕然としてしまいました。

とにかく、必見です。
僕はしばらく普通の映画が見れそうにないくらい、正気を持っていかれました。

うーん、おそるべしインド映画。