Strictly Ballroom

とにかくダサい!でも最高!

きっと誰もこんな映画知らないと思うけど、個人的に大ブレイクだった映画。
何が凄いかと言うと、映画全般に渡ってダサい。ホントにダサい。
オーストラリア映画だったらしいのだが、これを見て以来、
僕の中では、「オーストラリア人=ダサい」の公式が確立してしまったくらいダサい。

でも、そのダサさがなんか心地よい。
ここまで押し付けれれると、中毒を起したように引き込まれてしまう。
簡単に説明すると、そんな感じ。

話の筋は、結構ありふれた物語。
ダンス界期待の若手である主人公が、「新しいステップ」を求めるあまり、
パートナーに見放されてしまい、新しいパートナーを探す。
新しいパートナーは不細工で不器用な女の子と言う、至極当たり前な筋書きでした。

但し!ここからが違います!
大体の相場は、最後になるとヒロインが、とても美人になったりするのですが、
この映画は、そんなことありませんでした!
最後までかわいくなりませんでした。(かわいくしたつもりだったかもしれないけど)

ダンス映画だけあって、登場人物のダンスはなかなかのもの。
主人公はパンパシフィックチャンピオンとかで、切れの良い動きをしてました。

ただ、それよりも物語中盤で登場する、スパニッシュ系のダンサーが見事。
彼が、パソドブレと言うらしいダンスを踊るのですが、
最初の立ち姿から圧倒されるぐらいの存在感と美しさ。

それに、選曲がまたイケてます。80年代を中心としたシークエンスで、
曲が先に決まったのでは?と考えてしまうくらい、物語とマッチしてました。

「キサス・キサス・キサス」「タイム・アフター・タイム」「イエスタデイズ・ヒーロー」
など、ダサい物語に違和感なく溶け込んだ良い選曲だったと思います。

ダサさを計算で前面に押し出した映画、として、評価されるべき映画だと思います。
とりあえず、そんなところ。


ダンシング・ヒーロー リンク!
淀川長治銀幕紀行
おいおい、こんな映画評価してるよ、淀川氏。