矢沢 永吉

「なんで俺、この人の歌が好きなんだろう?」
僕はいつも自問自答している。
ロックなんか好きじゃないのに、気がつくと彼の歌を聞いている。

なんで僕は、矢沢永吉のファンなんだろう?

矢沢永吉

中学の頃、ライブを観に東京ドームに行った。
2階席の一番安い席だった。もちろん、ステージなんか米粒サイズでしか見えない。
それでも、矢沢永吉が何をしているか、はっきりとわかる。

指の角度、表情、汗、拡大スクリーンなんか必要なかった。
圧倒的な存在感、自我の全てを吹き飛ばされるような感覚。

あの快感に打ちのめされたいから、彼の曲を聞いているのかもしれない。
無理矢理、理由を探せば、こんな感じ。

きっと死ぬまで、この自問自答は続くんだろう。
そんな気がするぐらい、この人の歌が好き。


CULB CITTA KAWASAKI

去年、矢沢のライブハウスでの公演に行く事が出来た。
忘れたいと願うほど、記憶に残しておいてはいけないと思うほど、幸福な瞬間の連続だった。
無理だとは分かっていたけど、

僕にしては、大酒を食らって、ある程度は忘れるように努めた。
今覚えているのは、ライブハウスの熱さと、鼓動すら左右してしまいそうなスネアの振動、
体躯を貫いていく音のスピードと厚み、
斜め前で曲のリズムにあわせて、くるくるとまわりながら踊っていた、ジーパン姿の女の子。
そして、矢沢永吉が確かにそこにいたという圧倒的な事実。

見る事ができて、本当によかった。
TVや映画の矢沢はニセモノ、っていうのは、ファンもよく話題にするけど、
CDの矢沢だって、今の僕からみると、ニセモノ以外のなにものでもない。

「生じゃないとイキないアーティスト」
彼以外に、この尊称を纏える歌手が、どこに居るのだろうか?


横浜国際総合競技場−TONIGHT THE NIGHT!−

大泣き。これだけ泣いたのは久々。
特設スクリーンに日比谷野外ライブの映像が流れた瞬間から、
くるのか?くるのか?そればっかり考えてた。

矢沢がメンバーを呼び入れた瞬間から、もう何も考えることが出来なかった。
ただ口を半開きにしたまま泣くだけ。

高中正義、後藤次利、今井裕、木原、相沢、そして何よりも、高橋幸宏。
曲は、23年前と同じ「恋の列車はリバプール発」

最も嗜好的に依存している人と、理由も分からず惹かれている人、
その二人が、同じ場所で、同じ歌を演奏している。

二人のファンになってから10年は過ぎた、
二人のファンになったあとで、日比谷の事を知った。
せめて10年早く生れていれば、何度そう願ったことか。

悔しさを引きずりはじめてから、5、6年はたったのだろうか?
特設スクリーンの中の矢沢が叫んでた「かえってきたぞー!」

そうさ、帰ってきたんだよ。

見ることの出来なかった23年前が、僕の中にも。

メンバーが帰って、また矢沢のメドレーが始まっても、泣き続けてた。
アンコールがかかるくらいまで、ずっと呆然としてた。

止まらないHa〜Ha、トラベリンバス、あの大喧騒がなかったら、
ずっと呆けてたままだったかもしれない。
最高の夜、最高のフィナーレ、もう思い残すことはない。


Links about E.Yazawa

YAZAWA ONLINE SHOW
説明無用のオフィシャルページ。矢沢自信の肉声が聞けるのは、ファンにとって最高のサービス!

http://www.geocities.co.jp/Hollywood/9372 ファンページならここがお薦めです。

YAZAWA★LINK
とにかく、必見のリンク集。