画像転送システムについて (東海望楼2月号より)

 平成7年に発生した阪神・淡路大震災のような大規模災害が発生した場合には、 特に初動体制の早期確立が被害拡大の抑止に重要な要素となります。 迅速・的確な防災活動を展開するためには、情報の収集・伝達体制を確立するこ とが極めて重要であり、中でも映像による確認ができれば、状況を確実に把握で きるようになります。

 こうした観点から、発災直後の災害映像情報を通信衛星により国(首相官邸、 自治省消防庁)、自衛隊、都道府県および他の消防本部等の防災関係機関へ画 像転送することができる『画像転送システム』の整備を本年度中に行います。
 なお本システムは国の指導・補助により、政令指定都市の全消防本部が整備 を行っています。


システム概要
 画像転送システムは、東山スカイタワーおよび港区役所防災行政無線アンテナ塔 に高所監視カメラを設置し、これから得られる被災状況の映像と、既設のヘリコプ ター映像伝送システムからの映像を、防災指令センターに設置する衛星地球局設備 に接続し、地域衛星通信ネットワークを経由して、他の防災関係機関等へ画像転送 するものです。
 更に本システムは愛知県県庁局を統制局とした愛知県防災行政無線ネットワーク に所属することとなり、愛知県の防災指令の受令を行うとともに、愛知県のヘリコ プター映像伝送システム(平成9年度予定)の通信衛星への中継バックアップも可 能となります。

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