ローライダーとの対話(3)
 1999年6月〜8月

1999年6月13日(日) 「第2回ローライダーズ・ツーリング」
1999年7月10日(日)〜13日(火)「初めてのホッカイダー」 (8月13日更新)
1999年7月20日(祝日)  「上九一色村」
1999年8月1日〜3日 「初めての東北ソロ・ツーリング」(工事中)


1999年6月13日(日) 「第2回ローライダーズ・ツーリング」

  参加車 : ハーレー9台
    [FXDL ローライダ−]6台
      寒月さん、かずうみさん、やすさん、あつしさん、アオさん、kita
    [FXDX]1台
      恭二さん
    [ソフテイル]2台
      組長さん、マーコシャークさん

ローライダーが近年これほど売れる車種になるとは、正直思ってもみなかった。
昨年の11月に注文したとき、きっとローライダーは希少な存在になるだろうと予想していた。
それが今日はなんと参加9台中、ローライダーが6台も集まってくる。
 「ローライダーズ・ツーリング」
その楽しみにしていた朝がやってきた。

午前6時にエンジン始動。
日曜日のメリットなんだろう、中央高速の調布インターまでの下道は空いている。
愛馬ローライダーの排気音は、休日の都会の中で爽やかに響いていた。
平日や土曜日には「開かずの踏切」と呼ばれているJR武蔵境付近の道も、今日は開いている。
車が1台も並んでいないので、一時停止しただけで通過できる。
得をしたような気分を味わうことができるのが日曜日の早朝だ。

高速に乗ると、集合場所の石川パーキングエリアは近かった。
午前7時、すでに数台が集まっている。
この場所では6台が集合する。
目印に「Low Riders」と書いたものを愛車の後部に出しておいた。
初めて会うメンバーと、挨拶を交わす。
7時30分、出発の時間となった。

談合坂までの間、多少の渋滞は予想していたが、意外にも全く問題無かった。
天気に恵まれることを祈って、テルテル坊主に祈願したことが本当に実現したのだろうか。
八王子から先の区間を走る頃には、梅雨を忘れさせる天気と、両側に見える山々が気分を一層高めてくれた。
ローライダー6台、ダイナ1台、ソフテイル2台の合計9台が談合坂で合流。
ソフテイルから組長さん、マーコシャークさんが参加してくれた。
次回はロードキング諸氏の参加も期待したい。

今日のルートと目的地を発表した。
雪印ベルフォーレワイナリー
  中央高速で甲府昭和まで行き、国道20号線を北に向かう。JR塩崎駅そば
サントリー 白州ウィスキー蒸留所
  国道20号線をさらに北上。山梨県白州町にある。あの「南アルプス天然水」の採取場所としても有名。
メルシャン ウィスキー蒸留所
  小淵沢から八ヶ岳公園道路を経由して野辺山から国道141号線で長野県佐久市の先、御代田町にある。
帰路は、上信越道の佐久インターから関越高速で練馬方面へ。

9台になったハーレーは一団となって甲府昭和まで走る。
高速はやはり意外なほど混雑が無い。
走行中は、それまでの2−3週間の週末にあったような不快な温度と湿度がうそのように気持ちいい。
さすがに停車すると、かなり高めの気温が私達を包んでしまうが、それもまた走行すると忘れてしまう。
半そでで来たソフテイルのマーコシャークさんのことが気に掛かる。

午前10時前にベルフォーレワイナリーに到着。
雪印がワインを手掛けていることを知る人はかなりのワイン通だろう。
工場を見学する申し込みをすると、直ぐに担当者が来てくれた。
カベルネ・ソービニオンやシャルドネといった、ワイン専用品種が、ヨーロッパ方式の栽培方法で育っている。
半地下になっているワインセラーには、樽に入った高級ワインが眠りについている。
これが市場に出回る頃、私と愛馬にはどんな新たな思い出ができていることだろう。
何か未来を見つめているような気分にさせられるひとときだ。
ワイナリーにはそんな見方があることを、どれだけの人が感じているのだろう。

ワイナリーを後に国道20号線を北に向かう。
ただひたすら北に向かう。
ローライダーのエンジンは本当に快調。
排気音も、周りの木々にこだまするかのような響きをさせている。
こうして愛馬と一緒に自然の中を走っていると、ローライダーが乗りやすいバイクであることを実感する。
韮崎、須玉を通過し、白州町に入る。
ピュアモルト・ウィスキー 山崎と並んで、地名から銘々された「白州」のラベルが目に浮かんでくる。
サントリーのウィスキー蒸留所に到着する。

まずはウィスキー博物館を見学する。
生まれる前に製造されたトリスやホワイトのボトルが展示されているのを見て、歴史を感じる。
12時からの工場見学で、発酵、蒸留の工程を見せていただいた。
そしていよいよウィスキーの貯蔵庫に入る。
今日の高い気温のおかげで、貯蔵庫の中は酔ってしまいそうな程、ウィスキーの香りが充満している。
樽の中で休んでいるウィスキーの原酒は、10年から20年の間、貯蔵庫の同じ場所で動かずにいるそうだ。
そして、春から秋にかけて気温が上がると、樽の表面を通して一部が蒸発していく。
これを「天使の分け前」と呼ぶ。
白州町に住む天使たちは、旨いウィスキーを毎年飲んでいることだろう。
今日見学中に蒸留された原酒が熟成し酒屋に並ぶまで、今から10年以上掛かる。
ローライダーは数々の障害を乗り越えていった先のことだ。
ここの売店では、ここでしか買えない「12年物のピュアモルト・ウィスキー」を求める。


ここからは小淵沢を経由して八ヶ岳高原道路を走る。
ティーンエイジの若者は、この近くの清里でデートしているんだろうなと思いつつ、快適な有料道路を走る。
目に入る緑は何色にも分かれている。
地面の芝生の緑、新緑の緑、奥深い森の緑.....
これらが混ざり合って素敵な自然を醸し出している。
ギアを低めにしてみる。
高回転が得意なローライダーは、低いギアではトルクを思い切り出してくれる。
 「うん、これ位回してくれるとオレも気持ちいいよ。」
と愛馬が言っている。
 「いいぞ相棒。 もっと回すぞ。」
と声を掛けて暫くの間、回転を高めにして走った。
本当にローライダーは気分が良さそうだった。

国道141号線で佐久まで向かう間、数回の休憩をとった。
とにかく眠い。
安全のために休む間、みんなはそれぞれの愛馬を眺めたり、跨ったりして楽しんだ。
佐久を経由して御代田(みよた)に到着した時、時計はそろそろ5時になる頃だった。
メルシャンのウィスキー蒸留所には着いたが、残念ながら工場見学には間に合わなかった。
それでも、工場の中にある芝生の庭でしばし休憩できたことが、私達の疲れを癒してくれた。
小さなウィスキー工場という印象のメルシャンだったが、いつかまた来たいという気持ちにさせてくれる場所だ。

さて帰路に着く時間。
佐久インターで恭二さんとお別れ。
残ったメンバーは上信越道に入るが、「関越渋滞20km」という表示が気になる。
上里SAまでは、まずまずの速度で走行できた。
ここでしばし休憩して最終集合場所の高坂SAへ。
最後の給油をして私は所沢インターまで一気に走る。
渋滞の表示とは裏腹に、それほどひどい渋滞にはなっていなかった。

私もローライダーも今日は暑さのためにちょっと疲れた。
自宅に着いて車庫に入れると、すでに眠りについていた。
 「おいおい、そんなにオレに寄りかかるなよ」
そう言っても、もうすっかり眠っていたローライダーだった。

本日の走行、403Km。 オドメーター、3888Km。


1999年7月10日(日)〜13日(火) 「初めてのホッカイダー」
[主なスケジュール]
 10日 午前9時 大洗からフェリーで苫小牧へ
 11日 午前6時すぎ 苫小牧着>襟裳岬>帯広>狩勝峠>富良野(宿泊)
 12日 富良野>美瑛>旭川>札幌>支笏湖>室蘭からフェリーで青森へ
 13日 午前6時すぎ 青森着>東北自動車道>我が家へ帰着(午後6時)

朝4時30分に起床。
昨夜はあまり眠れなかった。
期待感ではなかった。初めての北海道に戸惑いと不安があったからだ。
そこは日本とは違う別の場所という感覚が大きかった。
それゆえに、武者震いのような感覚を覚えていた。
 「無事に帰って来られないかもしれない...」
そんな不安から、朝までが長く感じられた。

愛馬ローライダーは、すでに車庫の中で何かを感じているのだろう。
まるで自分からエンジンを始動するのではないかという思いが伝わってくる。
こんなことは今までに無かった。
 「おい、今日はどこに行くの?」
と愛馬が私に尋ねる。
 「おまえの故郷のような場所さ」
車庫から出した愛馬のフロントは、その言葉に子供のような笑顔を浮かべているようだった。

午前5時30分、予定とおりに出発。
外環(高速)に入る。
明け方にあった雲は次第に無くなり、常磐道に入る頃には快晴となっていた。
ここで、不思議な体験をする。
緑の香りに包まれて、子供の頃を思い出すような気分になる。
両側にあるたくさんの緑達が、早朝の深呼吸をしているのだろう。
高速なので停車できないが、通過する皮の水面に、青空が反射して本当に美しい。
ローライダーの赤いタンクの色もあざやかに浮き上る。

今、この場に居られない全ての人は、残念な人たちだなあと感じる。

守谷SAしばし停車。
ここで記念すべき4000kmを向かえた。 (フォト・ライブラリーにあります)
6か月点検となる4000kmは、私にとって待っていた距離である。
2月末に納車されて、月に1000kmペースで走行している計算になる。

しかし待てよ、水戸までの距離と、大洗までのことを考えると、7時30分には到着しそうもないぞ。
でもまあフェリーには乗れるだろう。
楽観的に考え、大洗でガソリンを満タンにしてフェリーターミナルへ8時過ぎに到着。
オッ、ローライダーが1台あるぞ。
ローライダーズのかずうみさんだった。
そしてTakaさんも到着。
Takaさんは我々を見送りにきてくれたのであった。

係員が直ぐに乗船するように言いに来たのでついて行く。
桟橋から乗ったフェリーの先は、下に下って行く。
地下があるのか?
いや更に下に降りて行く。
バイクが一面に止まっている。
ワイヤーで固定されておとなしくなる相棒。

荷物を降ろし、ここから船室へ階段で4階も上がる。
2等寝台のその部屋へ行く。
たくさんの寝台が並んでいる。
2等は船の底かと思っていたが、私とかずうみさんの寝台はともに窓際であった。
うん気に入った。ここなら落ち着けそうだ。
朝から缶ビールを飲んでしばし眠る。
昨日までの睡眠不足がここで補えることが嬉しかった。

低気圧接近の影響で船は大きく揺れていた。
窓からは白波の立っているのが見える。
でも気分が悪くなりそうも無く、ひとまず安心。
時間があるということは、嬉しいものだ。
明日の走行コースを考え、マップルにマーカーでしるしをつけた。
そして寝台でJ&P Cyclesのカタログをじっくり読みながら、いつのまにか私は愛馬とともに夢の中にいた。

     [ホッカイダー初日 7月11日]

フェリーの上で一泊し、2日目となった。
昨夜は低気圧の影響で多少の遅れがあり、午前6時過ぎ頃の下船となる。
船室の窓からは太陽が顔をだしていたので、天気は心配ないようだ。
船倉へ行き、固定されているワイヤーを外そうとするが、どうやったら取れるのか分からない。
周りのライダーも初めてなのだろうか、知らないという。
係員が教えてくれて、無事下船準備が完了する。
ローライダーのエンジンヲをスタートする。
周りの多くのバイクの中で、一番輝いて見えた。

合図があり、上へ上へと登って行く。
出口だ。
異常な緊張のなか、初めてのホッカイダーになる。
スキーで来たことがある地なのに、この新鮮な気分は何なのだろう。
ハーレーに乗るようになって、フェリーで北海道に来ることになるとは、正直いって購入時には考えていなかった。
自分でも意外な展開になってきたことが、たまらなく面白い。
苫小牧のフェリー埠頭から襟裳岬方向へ向かった。
道路が広い。そして空いている。

朝食をとる場所がないので、コンビニに入る。
  「セイコーマート」
聞いたことが無い。
しかしながら数が多いことに、これから滞在中ビックリすることになる。
ここまで一緒のかずうみさんとともに弁当を食べる。
さあ、ここから本当の出発だ。
写真家kitaとしては、いたるところ撮りたい場所だ。
かずうみさんと一緒に走行中、突然右にD51が見えた。
なんということだ。野ざらしになっているではないか。
思わず停まってローライダーをD51の隣に持っていく。
そして記念に一枚。 (フォト・ライブラリーにあります)
この間に、かずうみさんとはお別れとなった。

さて、ここから襟裳岬までの距離感と地理感がまったく無い。
ルートは簡単そうであるが、幾ら走っても岬は近くに来ない。
  「本当に合っているのか?」
そう思いながら地名から現在地を確認するも、確かに合っている。
が、まだまだ遠い。
これがまた楽しいんだな。

綺麗な景色を見つけては停まり、写真を撮る。
そして走り、また停まって一枚。
写真家kitaにとって楽しいひとときだ。
多分何度も北海道に行ったことのある人なら、何も思わないだろうが馬や牛がいるだけで停まってしまう。
そんな景色は身近にあるはずもなく、ただただ北海道に来たことを、そうしたことで体感しているのだ。

ホクレンのガソリンスタンドに入る。
ここであの「旗」をもらった。
ホッカイダーはこの旗をたなびかせて走るのがいい。

襟裳岬が近づいてくる。
気温が下がってきたことを感じる。
確かに涼しい。
もうすぐ岬という場所まで来た。
風が凄くて真っ直ぐにレーンをキープできなくなった。
徐行しながら進む。
気づくとバス停が可愛い。
これなら寝袋があればバス停に宿泊できそうだ。

襟裳岬に到着。
ついに来たという気持ちからだろうか、一瞬感無量となる。
バイクでの旅では、お土産を買うことが制限されることを感じた。
たくさんのお土産たちが私に話しかけてくるような気がした。
でも買ってあげられない。
旅の間につぶれてしまう。

ここからは帯広へ抜けて富良野へ向かう。

[続き]

襟裳岬からは黄金道路で海沿いを走る。
この黄金道路は、江戸時代に企画されて昭和2年から着工した道路だ。
厳しい地形と気象条件の中、道路に黄金を敷き詰めたのと同じ程のお金がかかったからこう呼ばれている。
かなり風が強いが思わずスピードを出してしまいそうだ。
地元の軽自動車があおってくるように見えるが、私が遅いから追いつくためだろう。
それでも制限時速以上で走っているのだが。
ローライダーも、この地ではビックリしているようだ。
 「いいのか?こんなに飛ばして?」と私に尋ねる。
 「いいんじゃないか。ジモッティー達が、あんなスピードで走っているよ」
そう答えると、黙って私のアクセルワークに応えてくれた。

広尾キャンプ場あたりから黄金道路は内陸へ入る。
そのままルート236へ入り、あの有名は「幸福駅」へ向かう。
一時は「愛の国から幸福へ」と言われていたが、実は今でも人気のスポットだった。
ヘンピな場所かと思いきや、周りには家も多く広尾国道にも近くて、廃線になったなんて信じられない場所だ。
駅舎は観光客で混雑しているので、線路の反対側に愛馬を停め、駅舎とともに記念写真を撮る。

そして、更に国道を北上すると、今度は「愛国駅」があった。わずか10kmほど離れているだけだ。
ここも周りには多くの家があり、益々廃線が信じられないと感じた。
多分、車の増加がJR離れになったのだろう。

もうその先は帯広駅周辺の繁華街だ。
帯広名物、豚丼で有名な「ぱんちょう」を探したが見つからない。
地元っこに聞いても知らないという。
何か拍子抜けしてしまった。折角楽しみにしてきたのに...
あきらめてルート38を西に向かう。

 「サホロ」だ。
あの有名なサホロスキー場のあるサホロではないか。
サホロは、地中海クラブが経営する日本で唯一のクラブメッドのリゾートだ。
一度スキーで来たかったのに、まだ実現できないでいる。
夏にツーリングで来ているのに、すっかり頭の中は冬のスキー場のことで一杯になっていた。

 「オーイ」と愛馬が私に声を掛ける。
夏を満喫しろと、ひがんでいるようだ。
 「そうだな、ホッカイダーになりきって楽しもう」
ここからは狩勝峠だ。
景色のいい場所を選んで写真を撮る。

地名は南富良野に変わった。
峠道だが、来た時期がよかったのだろう。空いている。
そして道の駅南ふらのを通過する。
樹海峠と呼ばれる場所が現れる。富士山の樹海のような景色だ。
どうも樹海と聞くと、白いものがヒラヒラ...
ゾゾゾっと感じて走り抜ける。
怖いのでバックミラーは見ないようにしよう。

道の両側には、メロンの出店が立ち並ぶ。
きっと旨いんだろうなと横目で見ながら通過。
そして富良野駅付近でホクレンを見つけ、ガソリンを満タンにする。

ラベンダー畑で有名なファーム富田があったが、もう時間が遅いので立ち寄れない。
憧れていた富良野を今走っている。
そう実感しながらローライダーとの一体感を味わう。
ああ、ローライダー買ってよかった!

宿泊先の旅人宿「Mr.GNU(ミスター・ヌー)」は緑の丘の上にあった。
だが待てよ。200mのジャリの急なダートコースの上だ。
大粒のジャリで、しかも急斜面の道を一気に上った。
しかしやってしまった。
登りきった最後で左折するときに、支えきれなくて立ちゴケ。
ジャリのために足元が不安定でそのままズル。
先ほどのホクレンのスタンドでガソリンキャップがきちんと入ってなかったためにガソリンが漏れている。
焦ってもジャリの斜面では立ち上げることができない。
宿のオーナーや宿泊している人たちが救いに来てくれた。
この宿に来る時は、ダートの下に駐車できると後から聞いたので、今度からはそうしよう。

宿のオーナーご夫妻は感じが良く、安心した。
昨年完成した新しい建物で、私を含めて3名だ。
家庭的な雰囲気で夕食を取ることができて、ゆっくり休むことができた。
一人の方は、明日サロマ湖に行って、船長の家という宿に泊まるということだ。
カニがお腹一杯食べられるという。
次回、是非行ってみたくなった。
朝露を避けるためにローライダーにカバーを掛けておこう。

    [ホッカイダー2日目 7月12日]
明け方に少しだけ雨が降ったようだが、起きたときにはすっかり止んでいる。
朝食前に外に出て、丘の上の素晴らしい景色を眺めながら写真を数枚。
ここが富良野か。うん気に入った。またこの宿に泊まろう。
オーナーご夫妻も気に入った。友達の家に来たようにもてなしてくれるところがいい。
さて朝食をとって出発の準備をする。
今日も暑くなりそうだ。

準備を済ませると、オーナーが記念写真をとってくれた。
これが訪問者アルバムに載るそうだ。今度来たら見ることを楽しみに出発だ。
ジャリの下り坂が恐怖。とても怖い。
ソロソロと降りる200mが異常に長く感じた。
そして舗装道路に着くと、ローライダーと私は人が変わったようにカッ飛びした。
 「ヤッホー」
そういいながらローライダーも嬉しそうだ。

[続く]


1999年7月20日(祝日) 「上九一色村」

ルート:山梨県勝沼〜甲府〜精進湖〜山中湖

今日はJR+Hのツーリング、参加3回目だ。
朝から天気は芳しくない。
7時、愛馬を車庫から出すと、ご近所さんが散歩をしている。
DT125に乗っていたというその方が、ローライダーに興味を持っているのでしばし話をする。
ハーレーは、バイク好きの人たちを結びつける。

そして出発。
休日とあって、一般道はあまり混雑していない。
八王子まで一気に到着し、そのまま中央高速へ。
梅雨明けがこの数日以内だろうと予想されているが、心配していた雨がついに降ってくる。
広い場所を探してレインウェアを着る。
先週青森から走った東北道での雨を思い出す。
まあ、あれに比べれば今日の雨はマシなほうさ。
そう自分を納得させて集合場所の談合坂に向かう。

すでにローライダーズのいわさんが到着していた。
そしてJR+Hのメンバーが続々と到着。
本日は合計6台ということになった。
その中で、ハーレーは3台。
2台のTC88ローライダーと、スポスタ。

雨は止みそうだ。
出発後にそう感じた。
そういえば、高速から見える景色は、春の頃と大きく違っている。
湿度が高い夏なので、もやって見えるのだ。
でもそれが、ついにやってきた夏を、私たちに目で教えてくれているということを、みんな感じているのだろうか。
ローライダー乗りになってから、私は自然と愛馬を対比させるようになっていた。

大月インターから国道20号へ。
春にワイナリーめぐりのツーリングで走った道だ。
この先に、道の駅がある。
一人で走っているときは、よく停まってしまう道の駅。
地元に密着しているその雰囲気が結構好きだ。
今日は通過する。

勝沼のブドウ園の中を6台のビッグバイクが抜けて行く。
そして勝沼大黒葡萄園へ。
今の季節、山梨はどこも桃で一杯になっている。
大好物の桃を丸ごと1個食べる。
本当は3個は食べたかったが、このあとのジンギスカンのため1個にしておこう。
旨いブドウのジュースを試飲。
市販のものと比べて濃く、とても旨い。

雨が少し残る中、サントリーの山梨ワイナリーへ移動する。
抜けて行く木々の香りが、私を包み込んでくれた。
そんな時、愛馬の排気ガスが、この木々に悪い影響を与えないといいなあという気持ちがよぎる。
なんと人間の勝手なことか...

サントリーの山梨ワイナリーでは、ジンギスカンだ。
6人でテーブルを囲んで野菜とともに焼くマトンは、外で食べることもあって、また格別である。
朝食抜きで来たので、腹一杯になるまで時間が掛かる。
バイクの話しや北海道のことを語り合いながら、楽しいランチタイムを過す。

さてここからは富士五湖の1つである精進湖に抜ける。
甲府市からのその道は、峠道でもあった。
気がつくと、右に甲府市内が一望できる高さまで上がっていた。
20度、気温が下がってくる。
メッシュジャケットなので、風が寒く感じる。

精進湖は静かな湖。
湖畔で休憩をし、国道139号で山中湖へ進路を取る。
 「上九一色村」
オウムで悪名のようになってしまったその村は、実は素敵な自然の残る場所なのだ。
富士山の観光をする際に、必ず通過する上九一色村は、是非立ち寄って歩いてみたい村の一つでもある。

一転して山中湖までの国道は、いつもの休日と同じように混雑している。
すり抜けで時間短縮をする。
途中にあった地ビールの「フジヤマビール」に後ろ髪を引かれながら先を急ぐ。
山中湖も涼しい。
夏休み初日のリゾート地は、何かいいものだ。
これから始まるシーズンに、何もかもが浮き足だっているのが伝わってくる。

東名高速には大井松田から乗る。
かなりの渋滞であるが、慣れてきたすり抜けで難なく通過する。
午後7時を過ぎた頃には我が家でくつろぐことができた。
ローライダーよ、今日もありがとう。