ベルクさんの大型自動二輪免許 取得記 その4


○第一段階 6時限目(2000/9/8)

 昨日風邪をひいてしまったので、今日は医者に寄ってから出勤することにした(謎)。
今日はシミュレーターである。ゲーム機のような媒体に乗るらしい。

 私は昔ゲームセンターで流行った「ハングオン」を想像していた。
今日の教習は私一人であったため、独り占めできて少し嬉しい。噂によると酔うらしいが
私に限ってそんなことはあるまい。

 デモを見た後、乗れという。よく出来ていると感心する。
動き出した・・・あっカーブだ・・・寝かせれば曲がれるはず・・・んっ曲がらん、何故??。
教官曰く、「曲がる時はハンドル切りなさい」と小学生でも分かる忠告。
どーもありがとう。でもさ〜、ハングオンって、倒すだけで曲がれたぞ〜。

後はつまんないので省略。酔わなかったけど、足元おぼつかずにフラフラしました。


○第一段階 7,8時限目(2000/9/10)

 引続き課題。しかし今日から大型で教習となる。この教習所では、ゼッケンの色と番号で、段階と取得コースを表している。
入所から6時間を消化したが、やっと中型からの取得コースにならんだことになった。
つまり、見た目上は中免取得者と同じにみえる。
 まあ、あんまり意味ないけど。
 さて、前回の課題コースを大型でグルグルとまわる。

<スラローム>
 相変わらず、ダメなようだ。タイムが出ないので分からないが。
ただ、微妙にアクセルの開け閉めのタイミングが違うらしく、教官に「後ろに乗れ」と言われた。
 “やった!”
タンデム初体験である。噂によると、タンデムによって開眼することが多いらしい。

非常に期待しながら、後ろに乗った。
ところがである・・・・・・。

この教官、私を後ろに乗せているにも関わらず、凄いスピードと倒しこみでスラロームをクリアしていく。
こっちはバイクにのってまだ一週間しかたってないんだぞ。
それに、後ろって無茶苦茶怖いじゃん。
顔引きつっているのが自分でもわかる。

とどめは、
 「おらおらおら!!」
と叫びながら左手を離しやがった。
 “弘法も筆の誤りって言葉しってるか?。
 “倒れたら・・痛いぞ・・多分”

ほとんど、思考が錯綜状態・・・。
 「分かりましたか、アクセルのタイミング」
 「・・・はいっ」
 “わかるか!!死ぬほど怖かったぞ。”

スラロームは鬼門です。とほほ。

<一本橋>
 今日は一本も落ちませんでした。
ちなみにここは、練習中はタイムが出ません。
教官が、
 「どれくらいで通過しているかわかりますか?」
 「数える余裕などありません」
と正直に答えると、平均13秒との事。
まあ、この段階では問題ないでしょう。

<急制動>
 大型になって、一番違いを感じたのはこの課題でした。
ちっとも、白線の内側で止まれません。止まれたときはスピードが足りなかったりします。
教官には「前後のバランスが悪い」「じわーとかけろ」「急いで止めようとするな!!」との指摘。
結局一時間目は、一回も満足行く結果が残せませんでした。
正直言って、非常に焦りました。まわりは何も言われないのに私だけダメなんです。
ブツブツと色々考えながら、二時間目に挑みました。

一本目・・・・キキキッ・・・ロックした。
教官を上目遣いでそっと見る。
すると教官...ニコニコと笑いながらこう言いました。
 「12番さん。大型ですのでこのラインで止まってくださいね〜」

指差す先には私より3m程前にある停止線・・・・・。
 “ん?!んん?!。どっひゃ〜。これって中型の停止線じゃね〜か”

私、一生懸命8mで制動しようとしていました。
それ以降、急制動で悩むことはなくなりました。
でもさ〜、基本的なことは最初に教えて欲しいなあ〜ぶつぶつぶつ。

<波状路>
 今日は、クラッチ操作も含めた動作をしました。特に問題ないようです。
二時間連続の課題、残暑厳しい環境、さすがに少しこたえました・・。
でもまだ長い・・・・卒業する頃には雪が降ってたりして・・・・・あ〜。


<追伸 今日の出来事>
 急制動でで悶々としていた時です。この教習所、制動コースは二つあります。
前が空いていたら少しずらして発進してもよいとのこと。
 
 ある時、私が急制動に入って止まった時、びゅ〜〜ん!!!!!!!と真横を凄いスピードで通過した赤いバイク。
当然“測定不能(三段跳び世界記録なみ)”なところでとまりました。
20歳前後の女性のようです。
なぜ、ああなったのか分かりませんが、思わずキョトンとしてしまいました。

気を取り直して次・・・・進入スピードを意識しろと言われていたので、立ち上がりからずーっとメーターを見ながら
40Kmパーシャルを維持していました。
 “よし、この状態で行けばよい。さあ、パイロンはどこかな?・・・・
  んっ・・・・
  ・・・・・・どっひゃ〜!!!!”

メーターから顔を上げると、モゲたミラーが一つ。
ゲっ、赤いバイクこけてるぞ!

いや〜危なかったッス。
パイロンの随分手前からブレーキをかけたので、何とかなりました。
メーターしか見ていない私が圧倒的に悪いのですが、でもこの仕組みって危ないよな〜。
ほんとの「急制動」になってました。ちなみに、思いっきりロックしてました。

 ついでに、転んでたのはさっきの女性。
一生懸命バイク起こしてたので怪我はなかったようです。

 でもって、少し考えてしまいました。
確かにこの女性は、前回の失敗から何かしらのアドバイスを得て、次の急制動に望んだのだろう。
その結果、転倒してしまった。体はフェンスにぶつかり、頭は斜めに傾き、恥ずかしさからか少し赤面していた・・・。
今は、まだ上手くこなせないかもしれない。教官の指導を自分なりに消化し、取組んだ結果転んでしまったのだろう。
では自分はどうだろう。
 “指摘されたことは分かっているつもり。でも、適当にこなせば、形上、規定上はクリアできるじゃん。
  転んだら痛いじゃん。カッコ悪いじゃん。“
なんて思ったりしていなかっただろうか。

試験場でしか免許が取れなかったころに比べると、確かにお金と時間をかければ先輩達があれほど苦労した免許がもらえる。
自分は、そんな教習所免許に少しコンプレックスを持っていた。
でも、免許とる本質の部分を考えると、教習所で転んで、痛い思いをして、恥ずかしい思いをして、本当の技術を身につけた上で免許をとることは、何ら後ろめたい事ではない。
充分な技術を身につけることが重要なのだから。

 そんなこと、帰り道に少しだけ考えさせられました・・・・。

 免許取得まで 8/32・・・・やっと1/4が終了・・・・


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