蕎麦湯の醍醐味

蕎麦湯を旨いと思うようになったのは、旨い蕎麦を食べて、「蕎麦粉の味」を感じるようになってからだ。
蕎麦は肥えた土地では旨いものができない。長野の戸隠にいったことがある人は分かるだろうが、火山灰が変化して出来た土壌には栄養分が少なく、蕎麦くらいしか育たなかったのだ。

ところがその蕎麦は生育する途中で様々な栄養素を自身の中に蓄える。
ビタミンCが多いなんて信じられなかったが事実である。
それらビタミンは当然ながら茹でるときに水に溶け込んでしまう。
蕎麦湯には、茹でるときに溶けこんだ栄養分を沢山含んでいる。
そして蕎麦粉の風味もまた含んでいる。

蕎麦つゆを考えてみよう。
醤油、かつおぶしなど、ダシに必要な旨み成分を多く使っている。
それを最後に残しておき、そのまま飲んでみると、当然ながら辛い。
蕎麦を食べ終わってから蕎麦湯を混ぜることにより、旨み成分が丁度いい濃さになる。
同時に蕎麦湯の栄養分を取ることもできる。
ああ、これが蕎麦湯を楽しむ醍醐味だ。

これからはどこへ行っても必ず蕎麦湯をもらい、蕎麦つゆと一緒に飲んでみようではないか。