小網代から直線で1キロの地点にある、国指定の天然記念物「諸磯隆起海岸遺跡」を紹介します。
油壷湾の隣、諸磯湾の奥400メートルの谷戸の露出した岩場がある。第三紀層凝灰岩の崖状の岩肌に小さな穴が平行して幾つも並んでいる珍しい貴重な遺跡です。
波打ち際に棲む穿孔貝「ボーリングシェル」があけたもので汀線を示している。大地震の度に三度も隆起し、有史以来70メートルも盛り上がった。弘仁9年(818)、元禄16年(1703)、大正12年(1923)の隆起規模がそれによって推定できる。
穿孔貝の名はイシマテガイ、別名イシワリ、シミズガイともいう。食用にするムール貝の仲間で、イガイ科、二枚貝の殻長5.5センチ殻高1.8センチくらい。穿孔の直径も2センチはある。
写真は、1923年関東大地震約80年前のものである。小網代でも、土砂樹木が流れ落ちて三浦層岩盤の露出した崩壊地など注目したいものです。