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47 プロローグ
2002.7.18(木)00:00 - じゅ - 3722 hit(s)

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『ああ、見えるわ……』

超次元シールドの向こうで、瞳に涙をいっぱいにためながら囁く彼女に、彼は一つの約束をした。
彼女は一生懸命に微笑んでいたから、彼も笑っていたかった。





『西暦』2001年、それは遙かな過去。
我々の生きているこの世界からは、今は断絶されてしまっている平行宇宙の「地球」に、彼女――星霊「シァル=セアオーシアン」が降臨し、その物語は幕を上げた。
わずか数年の後に、宇宙規模の霊的衝突【トゥエルハーツ大戦】が勃発。
敵となるのは全ての平行宇宙。
無限の敵。
無限の可能性を持つ自分自身が、敵だった。
この世界に誕生した全ての存在は――光と闇、そのどちらもが――存亡をかけて立ち上がった。
当時27歳だった青年「渡辺七月」、すなわち若き日の星導士「ジュライ=ザ=スーパーノヴァ」は、星を護る戦士の一人として、その果てしない戦いに身を投じ……

そして、敗北。

地球を中心に凍りついてゆく宇宙。
倒れてゆく戦士たち。
最後の選択をしたのは、彼女だった。

『ああ、見えるわ……十二の儚い星団の玉座……回りつづける、あの蒼い七番目の封印をといて、あなたとわたしは……』

次々と展開される超次元シールドの影響で、遠く聞き取りにくくなってゆく星霊シァルの――彼女の声。

緊急脱出をこころみる霊堂宇宙船のブリッジで、その声を神託のように受けとめながら、戦士たちは跪いた。
シールドはすでに億の単位で展開され、さらに爆発的な勢いで彼我を隔ててゆく。
彼女は一生懸命に微笑んでいたから、彼も笑っていたかった。
笑っていたかったが……果たせなかった。
モニターの前で泣き震えながら、ジュライはシァルの瞳を見つめている。

『そしてね、聞こえるの……月夜にかがやく悠かな音……未だ見ぬ星霊たちの歌が、聞こえるの』

その時、ジュライにも確かに「それ」が、聞こえた。遠い遠い未来に、きっと歌われるはずの、ラヴソング。
彼は涙をぬぐい、立ち上がる。
シァルによって施された、圧倒的な力をもつ封印にあらがい、途切れそうになる意識を必死でたもって、彼女に一つの約束をした。

『とっても楽しみよ……ねえ、あなた……いつか、星の海で……』

ついに、シァルと宇宙の全てが、完全に凍結される時がきた。
その瞬間を瞳に焼きつけた彼は、彼女の優しい封印を受け入れ、眠りに落ちた。

彼は「ヒト」に戻り、破滅の力と引き替えにして、命と時間を手に入れた。





「ここが、回転する玉座……蒼い封印、魔法都市セブンスムーンか……!」

『星暦』5500年頃。
かの宇宙より、超次元シールドによって弾き飛ばされ、永遠とも思えた長い時間「情報の海」を漂流して、ついにジュライはこの世界に降り立った。
その当時、彼の仲間は7人の戦士達(現在の看板娘)と2人の天使、自ら開発に携わった2隻の霊堂宇宙船だけだった。
やっとたどり着いた予言の地、魔法都市セブンスムーン。
この場所から、いつの日にか懐かしい「あの世界」へと帰還し、彼女との「約束」を果たすため、ジュライ達は船の修復と「情報の海」の海図の作成に取り組んだのだった。

そして時は流れ、星暦7000年。
ジュライ達には、何故かまるで焦った様子は見られない。
むしろ、ゆったりと楽しむように、毎日を送っている…?
この世界にやってきた頃は、それはもう必死になって、日夜研究を続けたものだった。
持てる知恵と力を駆使し、低位界から高位界、世界中の秘境や遺跡を探索し、全ての謎を解き明かさんとした冒険の日々だったはず…。
それが今は、のんびりしたものだ。

彼らは知ったのだ。
秘儀に満ちた「月の夜」に、新たに降臨した天使の囁きによって。
彼らの「運命の日」までは、まだしばらくの時間を経なければならないことを。
でもその日は、確実に、やって来るのだということを。

彼らは与えられたのだ……戦士の休息を。
運命をその手に掴む瞬間にむけて、英気を養うために。
ならばその時までは、この世界で精一杯に生きよう。素敵なこの世界をみんなで旅して……思い出をたくさん集めて、あの愛しい人へのみやげ話にしよう……。

【冒険者の店「じゅらい亭」】は、そんな想いから誕生したのである。







――とかいうシリアスな前振りは一切無視して、「じゅらい亭」は今日もおバカに暴走しているのだ!!!!!(笑)







じゅらい亭日記【新陶器カヴィンゲリオン∞】、カミングスーン。







 次回予告

 時に、星暦7020年。

 「立ち上がって、花瓶さーーーーーん!」
 「へふー」

 選び出された、一人の冒険者

 「花瓶はいいね、ヒトの生み出した陶器の極みだよ」

 選び出された、何かしらのパロディ

 「じゃあ、このはさん。お願いします」
 「Σ(゜ω゜ 三 ゜ω゜)」

 エントリー花瓶、魂の座

 「寝かせすぎた作品のサルベージ……前例はあるのですか!?」
 「問題ない」
 「…無様ね」

 死に至るツッコミ、そして

 「カヴィ、起動!!!!!」

 TO! BE!! CONTINUED!!!



[あとがけ。]
リメイク、積み重ね、成長のアトが見られる「はず」のモノ。
夏が来れば思い出す、遙かな尾瀬、書きかけの作品…。
なんとか、頑張ります!(;´Д`)」
OPテーマソングは、相変わらず平沢進【AURORA】、EDテーマソングも同じく平沢進【広場で】を指定したいです。
劇場版(?)のEDは【天体観測】がいいなー。
妄想バンザイ。
空想は最高の調味料だ(何の?)



〔ツリー構成〕

[45] じゅらい 2002.7.7(日)20:15 じゅ (265)
・[46] 長編「新陶器カヴィンゲリオン∞」 2002.7.7(日)20:21 じゅ (626)
・[47] プロローグ 2002.7.18(木)00:00 じゅ (3872)
・[48] おおっ、ついに……!! 2002.7.11(木)15:30 ゲンキ (803)
・[49] お返事 2002.7.12(金)01:59 じゅ (634)
・[71] む。 2002.8.1(木)16:20 藤原眠兎 (317)
・[59] FF9☆まったりんぐインフェルノ 2002.7.21(日)15:21 じゅ (5944)

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