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36 じゅらい亭すとーりー ―月夜に舞う桜のように― 第二夜
2002.3.31(日)08:02 - Landa - 4662 hit(s)

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「皆の衆、ペイオフという制度を知っておるかね?」
周囲が静かになっていると唐突にじゅらいは語りだした。
「ペイオフっていうと払い戻しとかそんなのかにゃ?」
「そりゃペイアウトだよ。このたび、じゅらい亭でもこのペイオフを導入することにしたのでここで発表しておこうと思って」
「じゅらい亭って金融関係だったっけ?」
「つまり借金がどんなにいっても1000万ファンタまでした返済しないでいいとか?」
「いや、そうなるとペイオフじゃないと思うけど」
「えぇい、黙って聞くのだ。ペイオフ(じゅらい亭ヴァ―ジョン)の説明をしよう。簡潔にいうとお釣はないということなのだよ。
たとえばの話だけどゲンキさんが1000ファンタ紙幣で1ファンタの飴を買ったとしよう、普通なら999ファンタのお釣がある
はずだけどこのペイオフを導入するとこのお釣がなくなるのさ」
「せんせー質問でーす」
「はい、クレイン君」
「その999ファンタはどこに行くんでしょうか?」
「もちろん、拙者の懐ごふぇ!?」
じゅらい亭一同の同時突っ込みが入り、じゅらい撃沈。
「唐突に何を言いだすかと思えば…少女とは何も関係なかったんですね」
矢神は視線をじゅらいから先ほどの少女へと移す。いつのまにか月夜が少女、桜夜の元へと歩み寄り何やら二人で笑っている。
とてもなぞで怪しい少女だがじゅらい亭には怪しい人物も謎な人物もたくさんいるので皆はそれほど気にしていないようである。
「みんなぁ、ちゅうもくぅ〜」
月夜が大きく手上げて皆の視線を集める。
「何か面白い遊びはありますかぁ〜〜?」
シュタとゲンキが手を上げる。
「はい、ゲンキ君どうぞ」
「死体ごっこがいいと思います」





『ゲンキは砕け散った』





「何か面白い遊びはありますかぁ〜〜?」
何かが起こったようだが何事もなかったかのように話は進んだ。
「無難なところで鬼ごっこ」
「無難もなにも・・・既に忘れ去られた遊びでは?」
「んー他に意見がないので鬼ごっこに決定します〜」
「みんな、よろしくね」
最後に桜夜がそう締めくくると周囲が一変した。
まるでクレヨンで乱雑にぬったようなまるで下手な絵の中に入ったかのような景色だった。
そして物語は紡がれる。

むかしむかしあるところにおじいさんとおねえいさんがいました。
べつにおじいさんがわかいおねいさんをかこっているといわけでもなく、かんきんしているというわけでもありません。
ただいただけです。
おじいさんはやまへしばかれに。
おねいさんはかわへせんたくにでかけました。

さて山へしばかれに行ったおじいさんに視点を移しましょう。
おじいさん、ことレジェンドさんはこのお話のことを知っています。
おじいさんが出てくるのは最初と最後だけで所詮は脇役です。
なのでレジェンドさんは物語の主役になるためにおねいさんの洗濯にいった川の上流へとやってきました。
ここで待っていればしばらくすればあるものが流れてくるはずなのです。

どんぶらこっこ どんぶらこっこ

あるものが上流から怪音を発しながら流れてきました。
おじいさんが主役になるためにはこの怪しい桃をどうにかしないといけません。
おじいさんは隠し持っていたはりせんを大きく振りかぶると桃へと飛びかかりました。
「じーーくじおん!」
気合とともにはりせんを振り下ろします。
ごきゃ!?
ものすごい音とともにおじいさんのはりせんははじかれます。
「えーてーふぃーるど?」
驚愕する間こそあれ、すぐにおじいさんはものすごい力で川の中にたたきこまれてしまいます。
おじいさんはそのまま意識を失って海へと流れていきましたとさ。

今度は川へ洗濯にいったおねいさんに視線を移しましょう。
おねいさんこと、風舞さんは川のほとりにあるコインランドリーで洗濯物をあらっていました。
ふとおねいさんが川をみると怪しげな桃が流れてきます。
とても怪しいので相手にしないことにしました。
どんぶらこっこ どんぶらこっこ
おねえいさんの目の前まで流れてきましたが無視しました。
どんぶらこっこ どんぶらこっこ
まったく無視です。
どんぶらこっこ どんぶらこっこ
無視です。
どんぶらこっこ どんぶらこっこ
あからさまに怪しい桃でした。川の流れに逆らっておねいさんの前だけを流れています。
おねいさんはちょっぴりむかついたのでたまたま手に持っていた包丁を投げつけました。
みごとにめいちゅうし、桃はまっぷたつになりました。
するとどうしたことでしょう。
中から怪しげなサングラスをした青年が現れました。
おねいさんはその青年が桃から生まれたので桃魔王と名づけました。
でも、おねいさんは関わりたくなかったので持っていたきびだんごを渡すと鬼退治にいくようにといいました。
桃魔王はお腹が減っていたので喜んで引きうけました。
そうして桃魔王は鬼退治へとでかけました。
ただその名前がなまりいつしか彼は桃太郎といわれるようになったそうな。

桃魔王こと桃太郎は鬼が島への旅の途中に3人の仲間を見つけました。
一人目は鳥の幾也さん。
二人目は猿のクレインさん。
三人目は犬の眠兎さん。
でもでも、猿さんと犬さんは主役がいいといって聞かなかったのでいつのまにか桃太郎は三人になっていました。
まさに三匹が斬るです。
そして桃魔王と二人の桃太郎と鳥さんはついに鬼が島へと到着しました。

そこはこの世のものとは思えない楽園でした。
鬼達は民主主義で、自然の事も考えつかってる台車はエコカーです。
消費税もなく、関税やタバコ税もありません。
鬼達は仲良く暮らしていました。
そこに桃魔王の一向が現れました。
鬼達は言いました、鬼だから退治するのは間違っている、人権侵害だと。
鬼なので人権はありません。
なので桃魔王は鬼退治をすることにしました。
でも、この鬼さん達は平和主義者だっただけでとても強かったのです。
あっというまに桃魔王以外の桃太郎と鳥さんは改心させられてしまいました。
そしてぴんちに陥った時に桃魔王の前に鬼のボスがあらわれました。

「ゲンキさん…いや、桃魔王よ、どうだいここでいっしょにくらさないか?」
鬼のボスはじゅらいさんでした。
「駄目です…正義は必ず勝つんです」
桃魔王は首を横にふりました。
「だったら拙者も本気をだして君をとめるしかないよ…?」
「僕は不死身です…いつかは僕が勝ちますよ?」
鬼のボスの言葉に桃魔王は不敵に笑います。
「出来れば…この眼鏡を取りたくはなかったけど…先生いいよね…?」
鬼のボスはそういうといつのまにかかけていた眼鏡に手をかけます。
「!?そ、その眼鏡は…まさか…」
桃魔王はその眼鏡に見覚えがありました。
「拙者は…この眼鏡をとると物の死が見えてしまうのだよ…だから桃魔王の存在自体を殺すことが出来るのさ」
そういうと鬼のボスは眼鏡を外し胸のぽけっとにしまいます。

『じゅらいの眼鏡
冬コミで販売された某月女臣の主人公がつけていた眼鏡のレプリカ。
当然、何の力も持ち合わせては居ない。
重量:10 賢っぽさ  +1 かっこよさ +1 命中率   −1 』

「ふはは…見える、見えるぞ!?」
普通に見えるだけです。
「さぁ、桃魔王…17分割してあげよう」
鷹揚に両手を広げ、かかってこいのぽーづです。
「負けるわけにはいかないっ!?」
高速で二人の影が交差します。
きゅぴーーーーーーん!
どごぉぉーーーーん!
桃魔王は鬼のボスのゴルディオンハンマーにつぶされてぺちゃんこになりました。
数時間後桃魔王は復活し、鬼のボスと仲良しになり、おねえいさんも鬼の島に呼び、みんな仲良く暮らしましたとさ。
めでたしめでたい。

ぱちぱちぱち
小さな拍手でじゅらいは目を覚ます。
周りを見ると皆今目がさめたのか、頭を振ったりしている。
拍手をしている人物は、桜夜。
今の夢のような現象は彼女の力なのだろうか?
ただひとつ気になるのはおにごっこじゃなくて鬼退治だったことかもしれない。
それ以外はよい経験ということにしておこう。
「とってもおもしろかったよ」
彼女はにっこりと笑いそう言った。
「次は何してあそぼっか?」


しまった、前回と引き方同じ煤iΦωΦ;


〔ツリー構成〕

[34] Landa 2002.3.31(日)08:00 Landa (47)
・[35] じゅらい亭すとーりー ―月夜に舞う桜のように― 第一夜 2002.3.31(日)08:01 Landa (5581)
・[36] じゅらい亭すとーりー ―月夜に舞う桜のように― 第二夜 2002.3.31(日)08:02 Landa (6633)
・[37] 感想 2002.4.1(月)01:56 じゅ (764)
・[38] じゅらい亭すとーりー ―月夜に舞う桜のように― 第三夜 2002.4.4(木)06:51 Landa (3946)
・[39] じゅらい亭すとーりー ―月夜に舞う桜のように― 第四夜 2002.4.4(木)06:52 Landa (5073)
・[40] お疲れ様でした〜☆ 2002.4.7(日)04:01 CDマンボ (327)
・[43] 楽しませて頂いてます(進行形) 2002.6.26(水)09:09 ゲンキ (2559)
・[70] いまさらですが。 2002.8.1(木)16:02 藤原眠兎 (521)

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